虚無の構造

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虚無の構造

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  • サイズ B6判/ページ数 285p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784870313668
  • NDC分類 304
  • Cコード C0095

内容説明

現代における「最も不気味な訪問者」たるニヒリズムは、今や、人間の精神を全的に冒しつつある―。虚無の闇におおわれた、「戦後」の時空間からの超克を思索する、渾身の書き下ろし特別評論。

目次

序章 虚無について―自覚されざる自己喪失
第1章 気分について―頽落の精神
第2章 生活について―死の追放
第3章 欲望について―制御なき機械
第4章 価値について―絶対なき基準
第5章 人格について―決意への恐怖
第6章 社交について―公心なき社会
第7章 言葉について―失語の時代
終章 破局について―記号の暴走

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しゅん

9
面白いしさすがに勉強家だなと思いつつ、死に憧れる自分を正当化するために社会に非を見出している感もあって、そのあたりには疑念を持つし、大衆批判としてはオルテガのほうに信頼を置ける。ハイデッガー経由の死へのかぶれ方にはついていきたくない。2020/05/16

きつね

5
とにかく耳が痛かった。日本人が自分の言葉でニヒリズムや現代を語り、抗い方を論じている本は珍しいと思います。日常で接するあらゆる現象に疎外感や虚しさを感じているなら、読んでみてはいかがでしょうか。

くらひで

4
平和ボケした戦後日本にあって、消極的ニヒリズム、虚無の気分が大衆の間で静かに蔓延している。さらに悪いことにそのことを自覚していないところがさらに事態を厄介にしている。そのような虚無のうえに成り立つ「世論」とそれに追従する「専門家」が諸悪の根源なのであろうか。このような危機的状況からどのように脱却するのか。虚無にすでに染まり、もはやその気力体力も削ぎ落とされている世情に、著者の危機感を汲み取ることができる。2014/08/21

ヤスミン

2
再読。ニヒリズム分析の本、日本人では唯一まともに正面から対峙しているのではないだろうか2011/11/11

寝子

1
ニヒリズムの自覚とそれとの付き合い方、ちょっとまだ歯が立たない。ニーチェの積極的ニヒリズムもカミュの反抗も、具体的に上手く想像できない。2016/09/03

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