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内容説明
知的で極度に内向的な自閉症の女性が、独特な精神的世界と学校時代にいじめられた日々を、感受性豊かな文体で初めて本格的に綴った衝撃のメッセージ。
目次
1 幼年時代
2 小学校低学年時代
3 小学校中・高学年時代
4 中学校時代
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海戸 波斗
1
そうそうこれこれ、こんなのが読みたかったんだ・・・辛いのは自分だけじゃないってわかったからって救われたり、気持ちが楽になるってことはないんだってことが、よくわかった。疲れちゃったな私。2015/10/21
リノン
0
楽しいはずの小中時代の学校がまるで戦場だったような印象です。森口さんはうまく頭の中で切り替えていたようで、「そういうふうな解釈ができるんだ・・」と私は(勝手に)胸をなでおろすような場面がたくさん出てきました。 協調性に振り回されるのはしんどいですね。周りに一人でも”みんなちがって、みんないい”の思いを持った人がいてくれれば、もっと救われたような。2012/09/05
めめ
0
まだアスペルガー症候群はおろか、自閉症という言葉すら浸透していなかった時代を生きた方の自伝を読んだのは初めてで、とても面白かった。確かに言葉遊びや並外れた音楽の才能、コミュニケーション障害など典型的な自閉症(というかアスペルガーかな)の特徴がみられるけど、なにより自分のことをここまで客観的に、きちんと論理立てた文体で書くというのはすごい才能だと思った。「音の蝶々」が印象的。悩み苦しんで過ごした彼女は、はたから見てどんな子供だったのだろう。周囲の人からみた「彼女」も読んでみたかった。2012/06/05
カミカト
0
「自閉症」と一口に言っても症状は多種多様なのであまり一般化はできないが、自閉症の人の見ている景色を垣間見ることが出来る。筆者の幼少時の記憶の精細な描写が秀逸。自閉症特有の「こだわり」と見られるものの中には、幼い頃の自分に当てはまるものもあり親近感がわいたと同時に、自分自身もどこか人と違っておかしなところがあったのかもしれないとハッとさせられた。
newpapa
0
久しぶりに読むのが辛い本であった。読んでいて、いじめを行う子たちが鬼かと思った。同時に、扉に挟んだ小道具を戻す著者にもやはり、難しさを感じた。どうすれば、いじめがなくなるのかと途方にくれたが、少しだけ光明があった。 それは、受験が終わるといじめが終わった、ことだ。端的にいうと、いじめの原動力は著者になく受験のストレスと言える。このストレスがなければ、あのような執拗ないじめはなかったのかもしれない。それが分かっただけでも、この本を読んで良かったと思う。 あとがきの著者の行動と幸運に感銘した。 2018/01/28