内容説明
20世紀後半、物質文明の急速な進展と、それに伴う社会全般にわたる変容に日本人の生活は多くの矛盾を抱えることになった。その中にあって子育てに多くのゆがみが生じ、今、成人に達するあらゆる年齢層で問題が突出している。本シンポジウムは現代風潮の影響下で、子ども世界がどのように変容させられたかを具体的事象から読み取り、子どもが大人社会に影響されることなく、子どもとしての権利を実現できるようにするためのきっかけをつくり出すことを目的とし、全8テーマで構成した。本巻では、現代社会が発する『情報』をキー・ワードに、これからの子育てを示唆する。
目次
1 “空洞”に生きる子どもたち(核家族の誕生と家族の変化;“拡散・孤立化”する家族像;画一化の中の“非常識”な人たち;討論・変わっていくからこそ、コミュニケーションが大事)
2 消えゆく子どもと大人の境界(変化し続ける親子関係の意識と行動;現代社会における男と女、親と子のズレ;“揺らぐ子どもたち”にも明日はある!?;討論・子どもと大人の間には、見えない川が流れている)