- ホーム
- > 和書
- > 文芸
- > 海外文学
- > その他ヨーロッパ文学
出版社内容情報
ノーベル賞作家の最大の問題作、遂に完訳!
「パムクのイスタンブールは、ジョイスのダブリンだ」――
ボスポラス海峡を擁する文明の交差路、イスタンブールの街で、行方不明の妻を追うガーリップを、新聞記者のいとこジェラールのコラムが導く。ミステリーの形式を踏まえながら、多彩な語りと時制をコラージュさせた、パムク個人のイスタンブール百科事典であり、イスタンブールの『千夜一夜物語』。パムク最重要の書、ついに完訳。
主人公のガーリップは、イスタンブールの弁護士である。幼なじみであり、伯父の娘であり、友人でもあり恋人でもあったリュヤーを妻とするが、ある冬の日、リュヤーは忽然と行方をくらます。ガーリップは、妻を捜しもとめてイスタンブールの街へ出かける。同じくいとこで新聞の人気コラムニストであるジェラールも姿を消すが、彼のコラムはその後も新聞に掲載され続ける。ガーリップが子どものころから愛読してきたその奇想天外なコラムが、彼の探索を方向付ける同行者となり、イスタンブールの裏通りや、歴史の片隅へと導いてゆく――。
【著者紹介】
オルハン・パムク(Orhan Pamuk, 1952-)1952年イスタンブール生。3年間のニューヨーク滞在を除いてイスタンブールに住む。処女作『ジェヴデット氏と息子たち』(1982)でトルコで最も権威のあるオルハン・ケマル小説賞を受賞。以後,『静かな家』(1983)『白い城』(1985,邦訳藤原書店)『黒い本』(1990,本書)『新しい人生』(1994,邦訳藤原書店)等の話題作を発表し,国内外で高い評価を獲得する。1998年刊の『わたしの名は紅(あか)』(邦訳藤原書店)は,国際IMPACダブリン文学賞,フランスの最優秀海外文学賞,イタリアのグリンザーネ・カヴール市外国語文学賞等を受賞,世界32か国で版権が取得され,すでに23か国で出版された。2002年刊の『雪』(邦訳藤原書店)は「9.11」事件後のイスラームをめぐる状況を予見した作品として世界的ベストセラーとなっている。また,自身の記憶と歴史とを織り合わせて描いた2003年刊『イスタンブール』(邦訳藤原書店)は都市論としても文学作品としても高い評価を得ている。2006年度ノーベル文学賞受賞。ノーベル文学賞としては何十年ぶりかという
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
どんぐり
mii22.
syaori
みねたか@