内容説明
物語ることはわれわれをどこに連れて行くのか。個人と社会とのあいだに生じる「苦境への反応」を分析するとき、「物語」は非常に有効な手段となる。物語という最低限の概念枠組みを導入することによって、われわれに様々なリアリティや新たな問い、そしてそこにあるべき支援のかたちをもたらしてくれる。
目次
序章 支援の社会的文脈とナラティヴ・アプローチ
第1章 「贖罪の脚本」は頑健な物語たりうるか―ある更生保護施設在所少年の語りからの考察
第2章 自己物語のなかの精神医学的カテゴリー―複数の「治療対象」の位置づけをめぐる問い
第3章 医師は「行為する英雄」からどう変わるのか―二つの“尽くす医療”から考える
第4章 高次脳機能障害の生き難さを「聴く」ことの多面性―ピア・サポートの事例から考える
第5章 聴き手の不在という経験と“語り”の再開をめぐって―聴き手となることの倫理性とその可能性
著者等紹介
水津嘉克[スイツヨシカツ]
1964年生まれ。東京大学文学部社会学研究科博士課程(社会学専攻)単位取得退学。東京学芸大学教育学部専任講師を経て、同、准教授
伊藤智樹[イトウトモキ]
1972年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(社会学)。千葉大学文学部助手、富山大学人文学部講師を経て、富山大学学術研究部人文科学系(人文学部)教授
佐藤恵[サトウケイ]
1966年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(社会学)。桜美林大学国際学部専任講師、桜美林大学リベラルアーツ学群准教授を経て、法政大学キャリアデザイン学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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