内容説明
原子力ムラ黎明期のエリートが、その“平和利用”に疑問を抱き…。政・官・財界の圧力、これに搦め捕られていく学界の“信仰”、マスコミという“幻想”。フクシマの“現実”を、スリーマイル、チェルノブイリよりも早く、丹念な取材で描いた34年前の長篇問題作、初の単行本化。本書のための書き下ろし「大量生産、大量消費に終わりが来る時」併録。
著者等紹介
野坂昭如[ノサカアキユキ]
昭和5年(1930)10月10日、現在の神奈川県鎌倉市に生まれる。32年、七年在籍した早稲田大学文学部仏文科を抹籍処分。学生時代より数多くのアルバイトを遍歴、三木鶏郎のマネージャーや阿木由起夫の名でコントを書いたりもする。のち、いずみたくと組んでCMソング作詞、多くのヒット曲を出し、TVの構成台本も手がける。38年、小説「エロ事師たち」発表、文壇デビュー、「おもちゃのチャチャチャ」でレコード大賞作詞賞受賞。43年、小説「アメリカひじき」「ホタルの墓」で直木賞、エッセイ「プレイボーイの子守唄」で婦人公論読者賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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