内容説明
サブカルほど、意味がわからないものはない。そして、そんなサブカルについて語る人はさらに意味不明。いちジャンルなのか?バカにした言葉なのか?ひとによってサブカルの意味がバラバラなのに、サブカル議論なんて成立するわけがない。そこでここらで一旦サブカルの意味を再定義しよう、というのが本書の狙いである。正しいサブカルの認識を持てば、サブカルおじさんがバカに見えてくる。これが新世代「サブカルのススメ」だ!
目次
第1章 幻想のサブカル地図―みうらじゅんはサブカルなのか
第2章 中森明夫と宮崎勤の“罪と罰”
第3章 そのサブカル、間違ってます!
第4章 カリスマはいなくなった
第5章 サブカルと女性
第6章 サブカルおじさんの害―町山智浩をサンプルに考える
第7章 なぜサブカルは自分はオタクだと言いたがるのか
著者等紹介
ロマン優光[ロマンユウコウ]
1972年高知県生まれ。早稲田大学第一文学部中退。ソロパンクユニット「プンクボイ」で音楽デビューしたのち、友人であった掟ポルシェとともに、ニューウェイヴバンド「ロマンポルシェ。」を結成。ディレイ担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
98
サブカルの定義がよくわからずよんでみたが、未だなんとなくわかったようなわからないような。かなり個人名がでてきたけどほとんど知らない。かわった世界感を堪能した。2017/01/19
厩戸皇子そっくりおじさん・寺
74
ロマン優光2冊目の本。面白かった。タイトルは挑発的だが、文章はですます調で穏やか。穏やかながら見事な批評眼である。サブカル界隈の有名人が沢山俎上に上げられており、そういう本が好きな私の下世話な好奇心も満足した。以下読んでみての雑感●人間は所詮、個別に違うのでタイプ別のレッテルは貼るものでない。●サブカルのみならず、お笑いだってたけしや松本人志の様なカリスマはもう現れないだろう。●あまりおおっぴらに叩かれないサブカル界隈の人がきちんとたしなめられているのが心地良い。●ヴィレッジ・ヴァンガードに置くと良い。2016/11/06
ヒロミ
56
面白かったです。ロマンポルシェ。は掟さんの切れ味鋭いコラムが好きなので優光さんの評論を読むのはほぼ初めてでした。優しい語り口ながらサブカルとは何か、サブカルの罪と罰とは何か、などサブカルの迫真(?)に迫った良書。「女子とサブカル」の章はラストがちょっと泣けました。自分がサブカルなんじゃないかと悶々としてましたが、自分は「ハイカルチャー好きな単なるオタク」であるということを自覚しました。しかし中森明夫がそんな面倒なおじさんだったとは…。岡田斗司夫や唐沢俊一を糾弾しているのも良いです。2017/06/11
hit4papa
55
サブカル=サブカルチャーの定義から始まり、今に至るまでの潮流を概観しつつ、様々な論争、事象を拾い上げて、サブカル論を展開するものです。サブカルは、本流と外れたところで愉しんでいる活動ぐらいの認識でしたが、本書は実に明快に定義しています。過激なタイトルのわりに、丁寧なものいいで分かりやすく書かれています。何せベースとなる知識がないため調べながら読み進めることになってしまいました。その分、知的好奇心は満足させてくれます。中森明夫、岡田斗司夫等、激しい批判をあびせていますが、それほど嫌な感じではありません。2017/08/02
澤水月
50
久保ミツロウはサブカルでない。フェス行く。杉作さんはフェス行かぬ夏の魔物に出る時だけ・断定は面白いが穴があり、評論エリアでは無効化しやすい。だが避けるとポップさに欠ける。サブカルとカリスマは相性悪い。情報と寝るジャンルなのに…爆笑しつつ生きづらそうだった同級女性の死に寄せた文に涙。ロマンはいつも正しく真にフェミニスト。「こじらせ」、無意識のミソジニー、敢えて「サブカル」を“”なく論じた勇気。秘宝で連載も始まり世に認められ嬉しい。著者も俎上の人も知人で悶絶したが実に加減心得。11花見は本当に大きな事変だった2017/01/18