出版社内容情報
若手看護師の失踪。全裸の漂流死体からは新種の覚醒剤反応が……死体は彼女なのか? 大規模個人病院の巣食う闇に迫る医療ミステリー。
内容説明
患者本位の医療で地域最大の個人総合病院を築いた滑川俊之のもとに、医学部をやっとのことで卒業した息子・昌俊が大学病院から舞い戻る。医師としての無能ぶりと性的欲望だけを露わにする昌俊。ある日、市の南部を流れる川に女性の全裸死体が浮かび、死体からは情交の痕跡と薬剤反応が明らかになった。漂流死体の真相を探る警察、失踪した美人看護師の行方を追う青年。両者がたどり着いた先は。医療現場の暗部をえぐる書き下ろし医療サスペンス。
著者等紹介
霧村悠康[キリムラユウコウ]
1953年、奈良県に生まれる。大阪大学医学部を卒業。大阪大学微生物病研究所附属病院、大阪大学医学部附属病院で腫瘍外科の臨床医として活躍しながら、腫瘍免疫学および生命科学に関する基礎研究論文を数多く発表。宇宙、生命、進化、再生医療など、思考が止まらない。現在、大手製薬会社メディカルアドヴァイザー兼勤務医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
眠り猫@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
5
医療ミステリーだと思ったんだけど、こりゃなんじゃ?! 官能小説にしたいのか医療の世界を描きたいのか、皆目検討がつきませぬ~・・・2010/12/08
ひかる
1
滑川総合病院の一人息子が大学病院から戻ってきた。しかし、どうしようもない程の無能だった。看護師霞美が失踪。それを気にし始めた画家のタマゴの青年。一体何が起こっているのか。2015/08/12
梅。
1
面白かったけど、官能小説方向へ向かっているような…。表紙にがっかり。2010/08/09
AKY
0
製薬会社のあの子は出世して終わりなの? 最後急ぎすぎで集約できてないような。2014/09/25
taki
0
実際のお医者様が書いた作品ということで、ダメ息子を持つ父親の描写など、色々とリアルでした。あんな薮医者がいたら怖い。 短い章でころころと視点が変わる作品は新鮮でしたが、MRの女の人とか、途中で置いてきぼりになった登場人物もいたような気がします。 あとは家が総合病院なのだから、もっと早いうちに昌俊の異変に気付けなかったのかなと思いました。血液検査をすればすぐ分かったのに…。最後まで救いはないですが、覚醒剤の怖さだけはしっかり胸に残ったお話でした。リアルでダークなものが読みたい方にはいいのかな?…と思います。2013/04/16