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内容説明
裕福な家に生まれながらも、数奇な運命に翻弄され、ロンドンで路上生活を余儀なくされた娘ダーシー。彼女は幸いにも、ダミアンという魅力的な医師のもとで働くことになった。ダミアンは解剖学も研究しており、あるときダーシーに画才があることを知ると、解剖した死体の一部の絵を記録のために描いてくれるよう依頼した。ダミアンに心ならずも惹かれていたダーシーは承諾するが、やがて恐ろしい疑念に囚われる。折しも発生していた連続殺人事件の犯人こそダミアンで、彼女が描く死体は事件の被害者かもしれなかったのだ!ヒストリカル・ロマンスの新星、日本初登場。
著者等紹介
シルヴァー,イヴ[シルヴァー,イヴ][Silver,Eve]
2005年、『ホワイトチャペルの雨音』を発表して作家としてデビュー。その後、ヒストリカルやコンテンポラリーのロマンス小説を順調に上梓し続け、高い評価を得ている。また、イヴ・ケニン名義でも作品を発表している。現在はカナダ在住。作家業のかたわら、人体解剖学と微生物学の講師もしているそうである
高橋恭美子[タカハシクミコ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
23
切り裂きジャックで有名なホワイトチャペル事件が題材のゴシックホラーな雰囲気満載のお話です。謎めいた美貌の医師と窮乏している元令嬢主人公ですが、折り重なった謎が徐々に解き明かされていくのも巧みで、なかなか面白かったです。他に作品が邦訳されていたら読んでみようかな。2021/07/01
mum0031
3
路上生活をするダーシーと、医者で解剖学者のダミアン。 娼館を営む姉の元を訪れ、ドクターコールを紹介されメイドとなる。 絵心のあるダーシーが、助手として臓器の精密な絵を書くようになり、ダミアンとの関係も変化して行く。 心に傷を持つ同士なのに、互いに対する思いは素直で思いやりがある。2018/08/27
mimi_chataro
3
【再読】参加イベントのお題「雨」つながりで本書へ。たくましい想像力で話を混乱させるが苦労人なので以外としっかり者でもあるヒロイン。2015/07/06
romance_holic
2
この作品、ゴシックっぽいというのでしょうか、ちょっと恐ろしげな雰囲気をまとった佳作でした☆ その恐ろしさが、解剖学の描写の生々しさと相まって、迫力ありました。一方で疑心にかられながらもヒーローを思うヒロインの気持ちが丁寧に描かれていてよかったです。2010/02/18
黒崎ディートリッヒ
2
19世紀イギリス、ロンドン。貴族だが、すべてを失いホワイトチャペルで路上生活を送る少女ダーシーは、解剖学を専門とする医師ダミアンに拾われ、彼の許で働くことに。だが世間を騒がせる連続殺人事件の犯人が、ダミアンではないかと疑いはじめてもいて?! ミステリアスなヒストリカルロマンス。ホワイトチャペル、という地名を見てピンときました。切り裂きジャックですね!! 切り裂きジャックがヒーロー、という異彩のヒストリカル。こんな奴がヒーローで、本当にハッピーエンドになるのかな?と一瞬思いましたが無事、ハッピーエンド。2014/07/29