昔話のプロファイリング〈3〉幸と福の語り部たち

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  • サイズ B6判/ページ数 267p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784863300637
  • NDC分類 388.1
  • Cコード C0095

内容説明

「幸福」とはどんなこと?そのイメージさえ、現代人は忘れかけていませんか?昔話の語り部たちは、“幸”と“福”という、二つの異なる「しあわせ」のモデルを証言しています。敢然と人生に挑戦した先人達の語る、幸福を見出す人生智!「昔話=古き良き時代の素朴な作り話」という先入観を覆す鋭く斬新な洞察で、幾重もの比喩の奥に秘められた昔話の現代的メッセージを読み解く!

目次

「幸」の章―自分の力や才覚を証明する幸福への七つの挑戦(自立―おんばの皮‐青森県三戸郡の昔話「蛇聟入」の語り部の証言;出会い―縁は恐ろしいもの‐福島県南会津郡の昔話「聴耳」の語り部の証言;家庭―便利な妻‐広島県安芸郡の昔話「飯くわぬ女」の語り部の証言;富―鉢を冠にした女‐徳島県三好郡の昔話「鉢かつぎ」の語り部の証言 ほか)
「福」の章―無意識の領域から現れる幸福への七つの挑戦(生活習慣―豆の代よこせ!‐岩手県上閉伊郡の昔話「地蔵浄土」の語り部の証言;ゆとり―はなたれ小僧‐新潟県見附市の昔話「竜宮童子」の語り部の証言;嘘―煙草の脂と柿の渋‐高知県高岡郡の昔話「たのきゅー」の語り部の証言;恐怖―猫が化ける‐長野県下伊那郡の昔話「猫と釜蓋」の語り部の証言 ほか)

著者等紹介

木村桂子[キムラケイコ]
児童文学作家。1947年東京生まれ。大阪大学大学院工学研究科・修士課程修了。「お話あそび研究会」代表。文芸投稿誌『きぼっこ』主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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みかりんご。

2
【図書館】日本各地の昔話の意味を探る第3弾。◆今回も昔話に秘められた意味がスゴイ。たとえば蛇→水神の祭司として水利権を持つ年長の男性 / おんばの皮→結婚前の性衝動をコントロールとか、蛇とナメクジと蛙→幕府と長州と薩摩、など。両手を切る→手切れ=縁切り / 大蜘蛛→異文化の民 なんて読みも。中でも『豆の代よこせ!』の意味が現代にも通じていて考えさせられる。「『この世』で染み付いた習慣が情報とチャンスを台無しにしてしまう」とは肝に銘じておきたい言葉。2017/08/06

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