内容説明
第一次世界大戦後の戦間期、社会主義やファシズム、さらに大恐慌など、政治、経済、社会の全般にわたり大きな変化に見舞われ、様々な課題が衝き付けられる中で、経済学者たちはそれらの現象をどう分析し、対策を講じたのか。本書はケインズ(1883‐1946)とその論争相手でフランスの行政官にして経済理論家ジャック・リュエフ(1896‐1978)という二人の巨人を通じて、経済学の展開を考察する。
目次
リュエフの人物像
第1部 新しい経済、社会、政治の問題と経済理論(第一次世界大戦の経済的帰結とケインズ、リュエフ;イギリスにおける「永続的失業」と失業保険制度;ドイツ・トランスファー論争;再建された国際通貨制度とその崩壊過程―ぶれない理論家リュエフ;一般理論にあらざるケインズの『一般理論』;第二次世界大戦後のドルと国際通貨制度(1)―継承されるケインズ的アプローチ
第二次世界大戦後のドルと国際通貨制度(2)―孤軍奮闘するリュエフ)
第2部 自由主義の再定義と新自由主義(一九三八年、パリで産声をあげた新自由主義;リュエフ『社会秩序』の世界―反インフレの経済社会学;欧州経済統合と新自由主義;フランスにおける新自由主義的構造改革)
著者等紹介
権上康男[ゴンジョウヤスオ]
1941年生まれ。パリ高等研究院(第六部門)、パリ第八大学留学、東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得修了。経済学博士(東京大学)。パリ社会科学高等研究院客員教授、横浜国立大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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