静岡大学人文社会科学部研究叢書<br> 科学技術研究の倫理入門

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静岡大学人文社会科学部研究叢書
科学技術研究の倫理入門

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  • サイズ A5判/ページ数 444p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784862851529
  • NDC分類 407
  • Cコード C3012

出版社内容情報

今日,科学技術の研究には目を見張るものがある。同時に,それぞれの研究は道徳的な研究か反道徳的な研究か,するように命じられる研究かすることが禁じられる研究かについて評価・判断されている。研究倫理学はこうした判断を扱い,判断を形成するための基準を与える学問である。
研究倫理は,どのような理論をよりどころとすべきか? 善良な研究活動はどのような規則を遵守すべきか? 人を対象とする研究はどのような原則問題を抱え,どのような条件のもとで倫理的に正当化できるのか? 動物に対する実験はどのような倫理的基準で評価されるのか? 例えばヒト生物学的物質の取扱い,胚研究やヒトゲノム研究,脳研究,あるいはナノテクノロジーやエンハンスメントといった新しい研究分野ではどのような倫理的および法的な問題が提起されるのか? これら多様な形で展開する先端科学・技術の世界における倫理問題を包括的に明らかにした初めての本格的な入門書である。
第?部「倫理理論」では倫理学の理論と概念の形成をふまえて,研究倫理の具体的問題を自主的に判断するための基礎を提供し,第?部「研究の様々な次元」では善良な研究活動の歴史と諸規則から科学と社会の問題までを扱い,第?部「研究対象の諸領域」では重要な応用分野における倫理規範に関する具体的な問題を叙述する。
本書は実際に研究活動をしている人々のために,研究の目標と手段,あるいは研究成果の利用の道徳的な適切さを簡潔に説明する。生物医学分野の研究者や大学院生,研究を審査評価する倫理委員会の関係者にとっての必読書。

日本語版への序文(ミヒャエル・フックス)
序文
解説(松田 純)

第?部 倫理理論
第1章 倫理と道徳
1.1 「倫理」および「道徳」の語源
1.2 道徳
1.3 倫理学
第2章 倫理理論のタイプ
2.1 事例
2.2 徳倫理学,義務論,目的論
第3章 行為の諸局面
3.1 目的,手段,副次的結果
3.2 第2章において示された区分との関係
第4章 拘束力の段階
4.1 義務を超えたもの,徳義務,法的義務
4.2 比較衡量の規則
第?部 研究のさまざまな次元
第1章 善良な研究活動
1.1 はじめに: 科学的営みの規範に反する剽窃および捏造
1.2 社会学的考察:科学の倫理
1.3 歴史的な掘り下げ: 科学の倫理の文化的および歴史的なさまざまな形態
1.4 科学活動の規則の倫理的根拠
1.5 善良な研究活動を確保する方法
1.6 研究活動における利害の衝突
第2章 人を対象とする医学研究
2.1 歴史的概説
2.2 治療処置と治療試行と人を対象とする実験
2.3 人を対象とする研究の倫理の諸原則および諸規則
第3章 動物倫理
3.1 はじめに
3.2 動物の道徳的地位についての基本的立場
3.3 道徳的地位に関する3つの基本的立場の帰結
3.4 法的状況
第4章 研究と社会
4.1 科学者の倫理についてのさまざまな規定
4.2 新種の行動領域の規範的評価に確信をもてないこと
4.3 倫理的規範に即して科学を社会に統合する道具としての応用倫理学
4.4 米国と欧州における応用倫理学の出発点と成果
4.5 サリドマイド(コンテルガン○R)の上市の事例――ドイツと米国
4.6 社会と個人と研究者の間における権利と義務の関係
第?部 研究対象の諸領域
第1章 ヒト生物学的物質の取扱い
1.1 このテーマの広がり
1.2 一般的に妥当する法的地位
1.3 個別論:物質提供者の地位
1.4 個別論:研究者もしくは医師の地位
1.5 個別の身体物質に関する特別規定
1.6 国際的状況の進展
1.7 トピック:利益配分
第2章 特許
2.1 特許制度の起源と論理,および法的規制
2.2 生物物質の特許化
2.3 生命維持に必要な医薬品の特許化
第3章 ヒト胚およびヒトES細胞に対する研究
3.1 胚研究とヒト胚の道徳的地位
3.2 目的の倫理的正当性に関する問題
3.3 導入されるべき手段の道徳的地位をめぐる問い
3.4 代替手段としての多能性幹細胞
第4章 脳研究
4.1 導 入
4.2 神経科学的研究の実施に関連した倫理問題
4.3 神経科学的研究の成果の適用に関連した倫理問題
第5章 人に対する遺伝学研究
5.1 ヒトゲノムのシークエンシング(塩基配列決定法)
5.2 新しいプロジェクト,そして新たな問題?
5.3 今後の見通し
第6章 エンハンスメント
6.1 研究倫理の問題としてのエンハンスメント
6.2 治療とエンハンスメントを区別するための規準としての病気概念
6.3 エンハンスメント研究の目標の倫理的正当性
6.4 エンハンスメント研究に用いられる手段の倫理的前提条件
6.5 まとめ
第7章 ナノテクノロジー
7.1 ナノテクノロジーとは何か?
7.2 ナノテクノロジーの目標
7.3 副次的影響とリスク
7.4 研究倫理に関連するテーマの諸領域
7.5 ナノ倫理学は必要か?

監訳者あとがき

ミヒャエル・フックス[ミヒャエル フックス]
著・文・その他/編集

松田純[マツダジュン]
監修/翻訳

小椋 宗一郎[オグラソウイチロウ]
翻訳

堂囿俊彦[ドウゾノトシヒコ]
翻訳

中野真紀[ナカノマキ]
翻訳

宮島光志[ミヤジマミツシ]
翻訳

中澤武[ナカザワタケシ]
翻訳

神馬幸一[ジンバコウイチ]
翻訳