内容説明
この世界は哀しく、そして美しい。―貧困の現実と人間の真実をめぐる女性起業家の奮闘記。世界が注目する社会起業家、非営利ベンチャーキャピタルアキュメン・ファンドCEO渾身の力作、待望の邦訳。
目次
何も知らずに海外へ
外見は鳥のように、内面は虎のように
文脈がものを言う
かごの経済学と政治的現実
ブルー・ベーカリー
闇のなかのダンス
行程表のない旅
新しい学習曲線
道についたブルーのペンキ
報いと復活〔ほか〕
著者等紹介
ノヴォグラッツ,ジャクリーン[ノヴォグラッツ,ジャクリーン][Novogratz,Jacqueline]
アフリカ・アジア等の開発途上国において、現地住民による貧困克服の取り組みに投資する非営利組織アキュメン・ファンドのCEO。米国バージニア州生まれ。チェースマンハッタン銀行で国際金融に携わったのち、非営利組織に参画し、ケニア、コートジボワール、ルワンダ等で活動。ルワンダではマイクロファイナンスを通じた事業開発支援に成功するが、1994年の大虐殺で同国は荒廃。以後、ロックフェラー財団勤務を経て2001年にアキュメン・ファンドを創設
北村陽子[キタムラヨウコ]
東京都生まれ。上智大学外国語学部フランス語学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おか
61
やっと読み終わった(//∇//)仕事が忙しく 1日10頁読んでは読み直し、、、でも 読んで良かった。著者はアキュメン・ファンドという貧困層を救済する為の設立者の一人。貧困層を救済すると言っても 寄付という形を取らず貸与という形をとっている。例えば 学校に通えない子供を救うのに その親の仕事を創る。その仕事を創る会社に資金提供をしている。パソコンを寄付したり 井戸を掘ったりして 後は現地の人間にお任せ ではなく 永続的に収入が入り 労働者(貧困層)の生活もレベルアップする仕組みを作っていく。続→2017/11/14
Willie the Wildcat
36
価値観の違いや、若さゆえの空回りなどから得た成長。時に危うい行動力も著者の魅力。但し、ルワンダ組織創設時のメンバーを、刑務所に訪問したのは著者が自認する軽率さ。他者のためではなく、自己の求める問いへの解。一方、支援の難しさの深さ。経済的かつ社会的投資対効果や”足元”の貧困など、支援の妥当性の中に、如何に論理性を見出すか。”4㍑ミルク”の女性の言葉がヒントかもしれない・・・。 2014/09/13
順子
11
最貧国の女性は銀行に口座も持てなかったのか!そんな彼女たちに必要なのは慈善や寄付よりも商売を始めて続けていくための融資。そのためのマイクロファイナンスの機関、アキュメン・ファンド。後でサイトも見てみよう。前向きに困難に取り組む著者には元気付けられる。2018/05/02
Koichiro Minematsu
9
お気に入りだったブルーセーターには、アフリカの山の刺繍が。高校の時それを男子にからかわれ嫌になり、母に連れられてリサイクルショップへ。 10年の時と世界を超えて、彼女は仕事場となったアフリカでそのブルーセーターを着た少年と運命的な出会いをする。 ルワンダでのジェノサイド後のアフリカ支援には、著者の信念と勇気を感じた。共感はスタートに過ぎないという言葉が重い。 なにができるのか考えたい。2014/09/27
山のトンネル
4
社会起業家、貧困問題、自伝というワードに興味がある人におすすめ。2022/11/12