内容説明
平和構築を専門とする著者は、安保法制をめぐる議論の中で「日本国憲法の国際協調主義が瀕死の重傷を負っている」ことを憂慮、日本の憲法学の歴史にその淵源を探りつつ、(集団的)自衛権がわが国でどのように語られてきたかを詳細に追う。
目次
序章 日本の国家体制と安保法制
第1章 自衛権を持っているのは誰なのか?―一九四五年八月革命と憲法学出生の秘密
第2章 憲法九条は絶対平和主義なのか?―一九五一年単独講和と集団的自衛の模索
第3章 日米安保は最低限の自衛なのか?―一九六〇年安保改正と高度経済成長の成功体験
第4章 内閣法制局は何を守っているのか?―一九七二年政府見解と沖縄の体制内部化
第5章 冷戦終焉は何を変えたのか?―一九九一年湾岸戦争のトラウマと同盟の再定義
終章 日本の立憲主義と国際協調主義
著者等紹介
篠田英朗[シノダヒデアキ]
ロンドン大学(London School of Economics and Political Science)大学院修了(国際関係学Ph.D.)。広島大学平和科学研究センター准教授などをへて、現在、東京外国語大学総合国際学研究院教授。ケンブリッジ大学、コロンビア大学客員研究員を歴任。主要著書に、『「国家主権」という思想―国際立憲主義への軌跡』(勁草書房、2012年=サントリー学芸賞)、『平和構築と法の支配―国際平和活動の理論的・機能的分析』(創文社、2003年=大佛次郎論壇賞(韓国語訳版2008年))など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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那由田 忠
Francis
かんがく
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