内容説明
健康が国民の“義務”となった健康至上主義社会の中、リスクを目に見えるウエストにした巧妙な仕掛けと、無責任に煽り、国の片棒を担いだメディアのおかげですっかり市民権を得た日本のメタボリックシンドローム。ところがその実体は、でたらめだらけの欠陥商品。世界からは相手にされず、特定健診は自治体の支持が得られず、基準の基になったデータには捏造の疑惑も。孤立した日本のメタボ対策は、健康被害を生み、保健行政を破壊し、病人を排除するだけだ!「健康な人」を「病人」にするメタボの仕掛けと狙いを暴く。
目次
第1部 メタボ基準の非科学性と罪業を暴く(不可解なメタボ基準;ちょっと太めでコレステロール高めが長生き;本当の「危険」は薬剤にある)
第2部 メタボ健診は病んだ厚生行政の産物だ(「メタボ健診」をめぐる噂の真相;矛盾だらけのメタボ健診;目的は国民の健康より医療費削減)
第3部 メタボ概念を取り巻く社会の“思惑”(“ヘルシズム”とメタボの流行;“近代医学”がみる“病気”の概念;“国家”が創作する病い)
著者等紹介
佐藤純一[サトウジュンイチ]
1948年福島県生まれ。東北大学医学部卒業。大阪大学大学院医学研究科単位取得満期退学。専攻領域は医学概論、医療思想史、医療社会学。現在、高知大学医学部教授
浜六郎[ハマロクロウ]
1945年徳島県生まれ。大阪大学医学部卒業。1997年まで阪南中央病院に勤務。病院を退職して医薬ビジランスセンターを設立、代表。企業の援助を受けない一般向け医薬品情報誌『薬のチェックは命のチェック』を創刊、発行人
和田知可志[ワダチカシ]
1954年東京都生まれ。東京大学理学部・日本医科大学医学部卒業後、東京大学医科学研究所、東京慈恵会医科大学勤務を経て現在、東京都東村山市で開業、和田医院院長、東京保険医協会副会長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きぬりん
銀木犀