洋泉社mook
アキバ通り魔事件をどう読むか!?

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  • サイズ A5判/ページ数 125p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784862483157
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C9436

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鉄之助

175
秋葉原通り魔事件から間もなく11年。事件発生から2か月後に発行された幅広い識者の声を集めた「洋泉社ムック」を読んでみた。中でも精神科医の斎藤環さんの論考が、面白かった。犯人の「コミュニケーション弱者」という”思い込み”を分析。ブサイクを連呼する彼の訴えをなぞると「醜い自分は周りに迷惑をかけてしまう」との歪んだ加害者意識がそこにあった。その背景には、「醜さを曝すこと、それ自体が有害な加害行為だ」とする社会的風潮がある、とも。何が美しく、何が醜いのか? 考える参考になった。2019/04/21

mataasita

10
事件から一ヶ月程度で集められた執筆者たちの寄稿集。いろいろな視点があり興味深い。中でも後半2人、とくに内田樹の論説は別格。無差別殺人という事件は被害者が記号化され、この事件の意味を考える私達も死者を記号として扱うことを受け入れなければいけないことを強いられる。事件が意味するものは?という問いがすでに事件の一部となっている。←というような指摘には興味本位にこの本を手にとった自分を省みることになった。なににせよ、彼にも飲みに行ける友達を一人でも築ける人間関係力があれば違ったのになと単純に思った。2023-752023/07/08

3
所謂「識者」と云うひとびとが、ひとつの事件についてこんなにも様々な解釈を(解釈しないと云う態度も含め)施している、そのことの面白さ。並べてみると、文章の巧さとか、自分に合う言葉の選び方だとか、そう云うのがわかりやすいな。これもまた、ひとつの取っ掛かりとして便利な思考回路のカタログみたいな本。2009/09/04

かやん

2
秋葉原の事件を起こした加藤智大の半生、事件が起こるまで経緯、秋葉原という街の日常があって、その後に事件の考察をさまざまな人たちが寄せています。 鈴木ユーリさんの文が面白かった。加藤の呟きをいちいち取り上げていて、こうして読むと確かに文学的かも。最後は取り返しのつかないことをしたと正気に戻ったような発言をしていることを知ると、どこまでも自分本位の身勝手さを感じます。2013/07/29

klov

2
一人の著者につき3〜5ページしか書いていないので、中身そのものはたいしたことない。敢えて言うなら東、荻上、斎藤がなかなか面白かった。LIFEのアキバ通り魔事件特集でチャーリーに共感した人は荻上の文章に好感が持てる、はず。2008/07/30

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