内容説明
著者は20代に心身障害施設で“ちえおくれ”“自閉症”と呼ばれる子どもと出会う。その子どもたちを前にして何とか理解したいと考えた。発達心理学や障害心理学などを借りて理解しようとするが、かいもく理解する手立てがなかった。それなら、自力で自前の論理をつくらねばならぬ、それも“症状”としてではなく“心的現象”として理解する道を―。自分を理解するように子どもたちを理解する視点から「客観―科学」の一面性を突き破ろうとする著者の出発点となった処女作の待望の復刊。かつてどんな発達心理や障害心理からも得られなかった世界がいま展開される。
目次
第1部 予備考察(方法としての“弛緩”;心的現象総体への視点)
第2部 初期心的現象の世界(初期とは何か;初期心的現象の変容と発達;理解のおくれの本質)
著者等紹介
村瀬学[ムラセマナブ]
1949年京都府生まれ。同志社大学文学部卒業。同志社女子大学教員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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