MC新書
定本 歴史の方法

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  • サイズ 新書判/ページ数 295p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784862480736
  • NDC分類 201.16
  • Cコード C0221

内容説明

現在ほど日本人が日本の歴史や民衆の現実からそれぞれ研究の体験を踏まえ編みだした理論書、しかも哲学としてではなく、豊かな具象に彩られ、方法として平易に記述した本が求められるべき時代はない。本書は、時代と現場の要請に応えるべく、従来の無味乾燥な「史学概論」の枠を破り、生きた歴史をトータルに捉え、平易な文体と幅広い視野で展開する。借り物ではない自らの理論化への道を赤裸々に語り、発表されるや「歴史学界への挑戦状」「無味乾燥な史学へ具体的挑戦」と圧倒的話題を呼んだ記念碑的著作の待望の復刊。30年の年月を越えて未だに古びない内容がいま甦る。

目次

第1部 歴史と芸術(歴史叙述と歴史小説)
第2部 歴史叙述の方法―『近代国家の出発』を分析モデルに(歴史における価値意識―歴史叙述の方法(一)
歴史像の構成の仕方―歴史叙述の方法(二)
原風景論―歴史叙述の方法(三))
第3部 民衆史と地方史(民衆思想史の方法―布川清司氏との対談;地方史研究の方法―その要約と展望)
第4部 わが歩み―私の研究史(わが思想史研究の軌跡)

著者等紹介

色川大吉[イロカワダイキチ]
1925年千葉県佐原生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。東京経済大学名誉教授。歴史家。一貫して民衆の側からの日本近代史の書き直しをめざし、民衆資料の発掘を行う傍ら自分史の提唱をする。また市民運動に積極的に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

k.kishida

1
読んだのは、岩波の同時代ライブラリー版です。自由民権運動や北村透谷のことを教えてくれたのは色川大吉さんの書物でした。歴史は決して一部のエリート達の手によって作られた者では無いことも教えてくれました。2013/07/03

Kazuhisa Hirao

1
歴史の叙述には何のために書くのかという目的が必要。 歴史小説と歴史叙述のとの違いを通して歴史的想像力とは何かを示すところから始まり、「近代国家の始まり」という自著をとおして歴史叙述の方法を具体的に解説。地方史、近代史の研究方法について文献踏査を中心に説明している。 なかなか刺激的な新書で、「近代国家の始まり」は是非読んでみたい。2012/09/16

hal

0
著者の資料収集についての記述は、現場の雰囲気が生々しく伝えられていて参考になった。2019/08/15

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