取るに足らない事件

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784862380890
  • NDC分類 210.76
  • Cコード C0095

内容説明

双子ドロに万引き機械、食い逃げ会社にのど自慢強盗…。戦後の混乱期、昭和20年代の新聞から取るに足らない事件ばかりを拾って集めた、取るに足らない内容の本。

目次

華麗なるマヌケ野郎
お騒がせる者たち
工夫が大事
神々の浅き欲望
怪しひのど自慢
悪ひ人だが良ひ人だ
まじめ一本やり
それ盗んでどうするんですか
わかりやすすぎる犯罪
謎が謎を呼びまくる
犯罪の陰にも日なたにも女あり
お手柄な人々

著者等紹介

早川いくを[ハヤカワイクオ]
1965年生まれ。東京在住。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業。広告制作会社、出版社勤務を経て、フリーに。2004年『へんないきもの』、つづく2005年『またまたへんないきもの』(ともにバジリコ)がベストセラーとなり、本格的な作家活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keith

26
戦後間もないころの取るに足らない事件簿。当時はこんな取るに足らない事件も新聞に載ってたんですね。早川さんの解説が軽妙で面白いです。けれど一番読み応えがあったのは、間に挟まっている小コラム「早送りの戦後史」でした。特にマッカーサーのことは、こんなことがあったんだと、まさに目から鱗でした。2016/08/02

くまくま

17
今の日本は落としたものが却ってくる、治安がいいって言われている。けれど、昭和20年代の戦後の日本は…強盗、泥棒は当たり前。生きるためにやむなしの行為だった。それを知って、こんなに平和に暮らせていることに感謝したくなった。この本のいいところは、「取るに足らない」だからくすっと笑える人情味あるところがミソ。うっかり強盗に謝罪する強盗、女同士の決闘などなど。一生懸命に生きた人たちを垣間見ることができます。2016/05/11

hirayama46

6
はじめての早川いくを。戦後間もない混乱期に起こった数々の「取るに足らない事件」を紹介した一冊で、企画としてはたいへん興味深いものなのですが、もうちょっと書き方にひと味あればより面白いものになったかな……という印象。惜しい。2018/01/03

Humbaba

6
戦後の混乱期であっても,人というものはそれ程代わるわけではない.ある種牧歌的な生活が営まれていた時代だったからこそ,そこに起きる事件にもどことなく人間臭さがあった.2010/11/08

sigismund

5
双子の野菜ドロ、馬鹿丁寧な強盗、怪しいのど自慢に煙突に登る人々など、耳目を集めたわけでも戦後日本史に大きな影響を与えたわけでもない、取るに足らない事件の数々。でも、この事件の中に当時の人々の喜怒哀楽がうかがい知れる。戦後の食糧難、治安、娯楽…。哀しみやおかしみが新聞記事から浮かび上がる。軽妙な文章で語られる「早送りの戦後史」もなかなかに面白い。「ドッジライン」「逆コース」と日本史重要事項がわかりやすく纏められている。2014/09/24

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