内容説明
沖縄はどこに向かおうとしているのか。オール沖縄は伝統的な政治構造を変えるのか。沖縄の自意識とその主張は、本土との決別をもたらすのか。そもそも沖縄の人々は、日本という国と自身の関係をどのようにとらえているのか―。十人の沖縄の政治家へのインタビューをもとに、現代の沖縄問題を、日本全体の問題として再考する。
目次
1 オール沖縄の異議申し立て
2 革新の拒否の論理
3 保守の容認の心理
4 沖縄のサイレントマジョリティ
5 沖縄独立論
6 ウチナーとヤマト
7 新たな安保闘争か
8 中国との関係
9 基地との強制的共存のシステム
10 保革政治構造の変動
11 怒りの矛先
著者等紹介
山田文比古[ヤマダフミヒコ]
東京外国語大学教授。1954年福岡県生まれ。1980年京都大学法学部卒業、同年外務省入省。1981年フランス国立行政学院留学。1997年沖縄県知事公室出向。沖縄県サミット推進事務局長、外務省欧州局西欧第一課長、フランス公使などを歴任。2012年外務省退官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ワッキー提督
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沖縄の10名の政治家に各問題に関して証言を集めたもの。沖縄の保革、さらにはそのなかでの温度差も含めて「言説」を読むことが出来る。翁長知事当選前の本ではあるが、現在の問題に関心があるなら読んでおきたい一冊。何故か大学図書館になかった。2017/02/12
marika
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沖縄の保革対立構造の特殊性が印象的だった。特に保革それぞれの理念はそのままに、現実が変化したからこそ翁長知事誕生に見られる現象があるという新しい発見を得た。2015/07/26
Y_Kuroyanagi
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20150514ー201505152015/05/15
ふじお
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沖縄で盛んに目にする「構造的差別」、「オール沖縄」とは何を表すか。保革の政治家のインタビューを通じて明らかにした良書。沖縄も一枚岩ではないが、底流にある感情は何なのかがよくわかる。2015/02/14