内容説明
福島第一原発過酷事故による「全村避難」。人々の生活権を丸ごと破壊する状況のもとで、具体の「いのちの権利」とはなにかを問い、個と家族と“基底村の共同性”に根をおいて、飯舘村民救済申立団の組織者としてたたかった、一人の村民の自伝的著作。また、飯舘村の公務員としての実経験と、公務員としての倫理を詳細に証言した記録でもある。
目次
序 新たな自立の道をめざして
第1編の1 飯舘は何を問いかけるのか―原発避難二年目の秋に
第1編の2 飯舘村民救済申立団の結成と謝罪・賠償要求―二〇一四年春~現在
第2編の1 家郷の破壊・「飯舘」山中郷―飯舘村民救済申立団の趣意
第2編の2 飯舘村民救済申立団「申立の趣旨」
第3編の1 聞書・菅野哲―村の変革期に果たした仕事
第3編の2 聞書・菅野哲―全村避難と村の自治
第3編の3 聞書・菅野哲―生活の再建と賠償について