失われた時を求めて フランスコミック版〈第1巻〉コンブレー第1篇『スワン家の方へ』第1部

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  • サイズ A4判/ページ数 79p/高さ 31cm
  • 商品コード 9784861913211
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0097

内容説明

世界文学史上不朽の名作『失われた時を求めて』あまりにも有名なプルーストの大長編小説を完全コミック化!古典の冒涜か?名作の新解釈か?新しい読書体験への招待か?フランス本国でも評価の分かれた問題作。

著者等紹介

プルースト,マルセル[プルースト,マルセル][Proust,Marcel]
1871年、普仏戦争とパリ・コミューンの直後、首都の混乱を避けてパリ郊外に生まれた。父はパリ在住の高名な医師で、裕福な家庭であり、教養豊かなユダヤ系の母に愛されて育った。9歳のときに喘息の発作を起こし、以後、病弱なため、学業は不安定だったが、社交界の様々なサロンに出入りする。読書をこよなく愛し、少年の頃から文学者を志し、文学雑誌への寄稿も行い、24歳で『楽しみと日々』という文集をアナトール・フランスの序文を付して発表する。しかし、1908年頃からパリのオスマン通りの部屋に閉じこもり、『失われた時を求めて』の執筆に没頭する。1919年に刊行されたこの小説の第2篇『花咲く乙女たちのかげに』でゴンクール賞を受賞。だが、全巻の刊行を見ぬうち、病状が悪化し、1922年に肺炎で死去。享年51

ウエ,ステファヌ[ウエ,ステファヌ][Heuet,St´ephane]
1957年、フランス・ブルターニュ地方の軍港都市ブレスト生まれ。現在はパリに暮らし、二人の子供がいる。7年間インド洋で船員として働いたのち、パリで演劇のアート・ディレクターとなる

中条省平[チュウジョウショウヘイ]
学習院大学フランス語圏文化学科教授。1954年生まれ。専攻は19世紀のフランス小説(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かもめ通信

22
ストーリー自体は原作にかなり忠実。なるほど絵で表すならば、小説で事細かに描写されている風景や服装などの説明を省くことができるわけだ。そこここに寄り道するような枝葉をすべて切り落としてすっきりと筋を追っているわけだが、ある意味最も楽しく美しい部分がそぎ落とされてしまっているような印象も受ける。また風景や建物の描写はともかく登場人物の描き方、特に目がいずれも(・・)なのはいただけない。とりわけ幼い「私」があれほどお休みのキスを願ったママがとても貧相で思わず幻滅を覚えてしまった。2017/01/29

内島菫

12
『失われた時を求めて』は、井上究一郎訳で全巻読んだことがあるので、訳者の解説にあったように、プルーストの『失われた時を求めて』の本質は味わえた。が、(日本的な意味での)マンガ作品としてみた場合、本作はあくまで『失われた時を求めて』の副読本の域を出ないと思われる。ステファヌ・ウエだけでなく、外国のコミックは、平面との接し方が明らかに日本と異なるため、日本人の私から見るとコマ割りが形式的にとどまっている印象で、言葉と絵が分離してしまっている。私ならこんな風にはマンガ化しない。いつか日本人がマンガ化しそうだが。2016/07/23

tom

11
プルーストの文庫本3巻目をボツボツと読んでます。ここにきて、一巻目は何だったのよという疑問が出てきて、この本を発見。要するに、一巻目は、少年時代を回想して、あんなことがあった、こんなこともあったと、連想に連想を重ねた記憶の集積だったのです。なるほど、なるほど(笑)。訳者によれば、第一巻で挫折する人のための助けにするために訳出したとのこと。でもさ、この本を読んで、プルーストを読んでみようと思う人は、きっといないだろうなと思うのです。名著というけれど、不思議な本。ほんとうに面白くなるのかしら。2019/07/02

timeturner

8
へえ、こんなことが書いてある本だったのか! 19世紀フランスの田舎の風景やブルジョア人士の暮らしぶりが視覚的にわかり、要所要所を切り取った原作の言葉を、映画の字幕をめざして翻訳した文章に助けられて、楽しんで読むことができた。簡潔だからこそより豊かなイメージと余韻が生まれるということもあるのだよ、とプルーストに言ってやりたい。この出版社からは次巻の『花咲く乙女たちのかげに1 海辺への旅』までしか出ていないとわかったので、続きは『スワン家のほうへ』が一冊にまとめられた祥伝社版を読むことにする。2019/04/15

ごへいもち

5
有名な本だけどとてもとっつきにくそうで…コミックになっても難解2010/06/21

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