内容説明
市民が仕事を創り、地域を活性化し、新しい公共を担う。一人ひとりが出資者・経営者・労働者である協同労働こそ21世紀の働き方だ。
目次
1 みんなで出資し、責任を分かち合い、仕事をおこす
2 サラ金も解決、葬儀もやります―東京都墨田区
3 子育て支援の輪どこまでも―福岡県大野城市
4 自分たちも地域も元気に―鹿児島県霧島市
5 若者を応援したい―北海道釧路市
6 買い物難民を救え―長野県諏訪市
7 経営危機を乗り越え、次へ―宮城県大崎市
8 障がい者と共に仕事を創る―奈良県奈良市
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちーたん
12
読んでよかった。今私が一番やりたいと思っていることそのものが書かれていた。年寄りと夜1人で過ごす子どもが一緒に食事が出来る老人ホームってできないかな。と思っている。私は今、障害者施設にパートで勤めているけれども、変えられないのは私の力不足か・・・。2015/05/28
fucaseiwa
1
社会を変える生き方・働き方。仕事を創るという発想に学びたい。
井上岳一
1
労働者自らが出資して組合をつくって、地域に必要な仕事を形にするワーカーズコープ(労働者協同組合。ワーカーズコレクティブとも言う)。震災後、賀川豊彦の著作と出会い、協同組合の可能性に気づく中で、ワーカーズコープの存在を知った。うちの息子が入った保育所がたまたまワーカーズコープだったということや、九州のグリーンコープと出会い、彼女達がワーカーズの仕組みを上手に使って新しい仕事を生み出していること、そして、そこで働く女性達の実に生き生きとした様子が印象的だったこともあって、ワーカーズコープに俄然興味がわいたのだ2012/09/12
chie
0
図書館でさらりと。地域社会、高齢化、福祉へのNPO活動を通した話が大半だった。正直今の生活とはかけ離れたもので、現在がいかに守られた、閉鎖的な社会にいたことがわかった気がする。「社会貢献」ってなんだろう。★★☆☆☆2012/03/31
tfj
0
共同労働は社会に共同財産をつくるための取り組みだ。スーパーが赤字撤退したために生まれた買い物難民の救済など、営利目的の企業には踏み込めない、本当に必要な仕事を集団でおこす。共同労働では、経営者=労働者=出資者(三位一体)で仕事を行う。みんなで収益計画を練り、みんなで原価を見直し、みんなで手を動かし汗を流す。 フランス革命では、専制君主制が打倒され共和制が生まれた。共同労働の登場は、使用者と労働者という労使関係に疑問を投げかけ、一人ひとりが仕事の主人公になるべきだという、革命の第一声に思われてならない。2021/02/09