内容説明
報道されない“体の不調”と“心の傷”、破壊され、そして新たに創出される人々の絆とコミュニティ―。被災者の調査を続けてきた地域社会学の第一人者による現地調査の集大成。
目次
序文 歴史の闇に葬りさられようとしている被災/被曝体験―原発事故からの五年
第1部 難民化・棄民化する被災者(エグザイルとしての原発事故被災者;剥奪され続ける原発事故被災者―大熊町町政懇談会の現場から;もうひとつの原発事故被災者たち―おおくま町会津会の人びと;終わりなき一つのジレンマ―中間貯蔵施設と地権者たち)
第2部 被災コミュニティの虚と実(自治会・サロン・コミュニティ―「新しい近隣」の発見;復興とまちづくり;コミュニティ・オン・ザ・ムーブ―破局を越えて;帰属としてのコミュニティ―原発被災コミュニティの一つのかたち)
結章 不安の連鎖からみえてくるもの―「絶望の情熱」を持ち続けるなかで
おわりに 被災者の「声」を聴き続けて―大熊町仮設住宅の現場から
著者等紹介
吉原直樹[ヨシハラナオキ]
1948年、徳島県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。同大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。社会学博士。専攻:都市社会学、地域社会学、アジア社会論。立命館大学助教授、神奈川大学教授、東北大学大学院文学研究科教授を経て、大妻女子大学社会情報学部教授、東北大学名誉教授(2011年4月より)。日本学術会議連携会員。インドネシア大学大学院客員教授、社会学系コンソーシアム理事長、地域社会学会会長、東北都市学会会長、東北社会学研究会会長、東北社会学会会長などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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