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メラニー・クライン―苦痛と創造性の母親殺し

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  • サイズ B6判/ページ数 351p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861824210
  • NDC分類 146.1
  • Cコード C0011

内容説明

いかにしてメラニー・クラインは、精神分析家となったのか?クラインの人生を記すことは、精神分析の歴史を記すことである。そして、その理論は、彼女の数奇な人生と密接に結びついている…。初の本格的評伝。

目次

序章 精神分析の世紀
第1章 ユダヤの家系、ヨーロッパの歴史―うつ病とその後遺症
第2章 子どもたちを分析する―スキャンダルから遊びの技術へ
第3章 他者と結びつきの優先性と内在性―赤ん坊は対象とともに生まれる
第4章 不安か欲望か―はじめに死の欲動があった
第5章 早熟で横暴な超自我
第6章 母親崇拝か母親殺し礼賛か?両親
第7章 具体化した隠喩としての幻想
第8章 象徴性の内在と度合い
第9章 外国語から支持者と不支持者のネットワークへ
第10章 クライン主義の政治

著者等紹介

クリステヴァ,ジュリア[クリステヴァ,ジュリア][Kristeva,Julia]
フランス在住の文芸理論家、著述家、哲学者。パリ第7大学(ドゥニ・ディドロ)名誉教授。1941年、ブルガリア生まれ

松葉祥一[マツバショウイチ]
パリ第8大学博士課程満期退学。哲学・倫理学専攻。神戸市看護大学教授

井形美代子[イガタミヨコ]
東京都立大学大学院博士課程単位取得満期退学。フランス文学専攻

植本雅治[ウエモトマサハル]
神戸大学医学部卒、医学博士。精神医学専攻。神戸市看護大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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またの名

3
フランス系精神分析を齧ると名前をよく聞く、在英独系ユダヤ人クライン。クリステヴァの解説は、伝記的要素以上に理論の整理にも傾注。学歴もなく学術的精密さに欠けると非難されたクラインの太古的な想像界を、幻想、投影的同一化、分裂・抑鬱ポジション、羨望、対象などのタームを育んだ具体的症例と人生における葛藤のダイナミズムの中で検める。アンナ・フロイトが躊躇した子どもの無意識の探索を押し進め、女性(女児)の視点から前オイディプス期を定式化し直した母なる分析家の生涯は、実の娘を含む女たちの憎しみと羨望の舞台でもあった。2013/08/21

壱萬弐仟縁

2
「欲望は、遺伝学と主観的なもの、重力と恩寵の交点にある」(12ページ)。幼児の深層心理の詳細な分析。リアルな性的描写多数。全体の奉仕者公務員が盗撮癖で逮捕された人がいるが、「窃視症」(174ページ)の人かな。人間の本質、深層心理を知りたい人には専門的な内容で満足できると思える。親子関係が深層でどう築かれるのか。両者の駆け引きを含めて、なかなか肉体と精神の関わりも複雑だと思った。自己と他者。初めの他者が母(214ページ)。男児にとっての母の乳房。女児にとっての父の男根。クラインは鬱病に苦悶(353ページ)。2013/02/06

あくびこきぞう

0
クリステヴァの考えを通してのクライン。しかしクライン自身のバイオグラフィについても書かれている。日本語で読める評伝としては(現代のエスプリは別として)初めて?2013/01/10

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