出版社内容情報
オバマやG20は、世界恐慌を止められるか?
今後10年の金融資本主義の動向を見極めるための基礎知識――日本を代表する国際経済学の権威による、渾身の緊急書下し。
内容説明
『金融権力』(岩波新書)で国際金融の歴史と構造を明解に描き出した著者が、さらに踏み込んで世界金融システムを崩壊させた戦犯たち―「金融権力」「闇の金融組織」の赤裸々な実態、カリスマ投資家ウォーレン・バフェットが「金融版大量破壊兵器」と呼んだ「CDS」の危険性、国際金融全体に波及する「システミック・リスク」の問題など、金融危機後の世界経済を見通すための基本知識と視座を解説し、今後10年の金融資本主義の動向を見極める。基本用語解説、金融機関・人物などのコラム、全500項目掲載。
目次
初講 底が見えない現在の金融危機―崩壊してしまった金融システム
第1講 これまでの金融危機の軌跡―ブッシュ政権末期まで
第2講 世界恐慌への序幕―オバマ政権の登場と日本、ヨーロッパ
第3講 すべては「金融自由化」から始まった―退化する金融システムとドルの崩壊
第4講 デリバティブと闇の金融組織―倒産を賭けに使う金融の修羅
第5講 「金融版大量破壊兵器」―詐欺まがいの様々な金融商品
終講 システミック・リスクは防げるか?―デリバティブ規制の行方
著者等紹介
本山美彦[モトヤマヨシヒコ]
1943年、神戸市生まれ。経済学者(専攻:世界経済論)。京都大学経済学部教授、福井県立大学経済学部教授を経て、現在、大阪産業大学経済学部教授、京都大学名誉教授。また、日本国際経済学会会長(1997~99年。現在・顧問)、社団法人・国際経済労働研究所所長(1999~2002年。現在・理事)、京都大学大学院経済学研究科長兼経済学部長(2000~02年)、日本学術会議会員(第18期:第3部、経済学、2000~03年)を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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