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幸福論―“生きづらい”時代の社会学

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  • サイズ B6判/ページ数 281p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861822469
  • NDC分類 361
  • Cコード C0036

内容説明

いま、わたしたちは思い通りの「幸福」を手に入れることができるのか?―古代ギリシア時代の賢人たちから、ブランドファッションを買うことに喜びを見出す現代の少女まで、さまざまな「幸福」のカタチを比較し、今日の社会で、わたしたちが幸せをどのように描けるのかを追求した、世界的社会学者、ジグムント・バウマンの到達点。「パラサイト・シングル」「格差社会」の生みの親、山田昌弘氏書き下ろし解説。

目次

はじめに 幸福のどこが問題なのだろうか?(「幸福」について考えてみる;幸福をお金で買う ほか)
第1章 幸福という苦悩(あなたがセレブであるあかし;時代とともに変わる幸福のイメージ ほか)
第2章 わたしたちは人生のアーティスト(自分の人生について考えてみる;いまとむかし ほか)
第3章 なにかを選択するということ(求心力と遠心力;他者に手をさしのべた人々 ほか)
あとがき 組織化すること、組織化されることについて(変貌する管理のかたち;リキッドモダンのディレンマ)

著者等紹介

バウマン,ジグムント[バウマン,ジグムント][Bauman,Zygmunt]
ポーランド出身の社会学者。現在、イギリスのリーズ大学およびワルシャワ大学名誉教授。1925年ポーランド西部ポズナニでユダヤ系ポーランド人の家に生まれる。1939年ナチスのポーランド侵攻を避けて一家はソヴィエト連邦に亡命。1943年ソヴィエトに支援されたポーランド陸軍に入隊。1944年ベルリン攻防戦に参加、終戦後も情報関連部局に務め、少佐に昇進。1953年ポーランド国内の反ユダヤ主義の高まりにより除隊命令を受け、陸軍除隊。1954年ワルシャワ大学哲学・社会科学部講師

山田昌弘[ヤマダマサヒロ]
専門領域:家族社会学、感情社会学、ジェンダー論。東京学芸大学教育学部教授をへて、2008年4月より中央大学文学部教授。家族社会学、感情社会学の観点から、親子・夫婦・恋人などの人間関係を多角的に読み解く。1990年代後半からの日本社会の変質を鋭く分析し、未来に希望や夢を抱けなくなった若者の多くの現状から、「パラサイト・シングル」、「希望格差社会」、「婚活」らの言葉を生み出した。現在は、世界金融危機のなかでの「新しい幸福」のあり方に関心を寄せている

高橋良輔[タカハシリョウスケ]
専門領域:国際関係論・現代政治理論・政治社会学。(特定非営利活動法人)国際協力NGOセンター調査研究/政策提言担当などをへて、現在、佐賀大学文化教育学部准教授

開内文乃[ヒラキウチフミノ]
専門領域:家族社会学・ジェンダー論。一橋大学大学院言語社会研究科博士後期課程退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coaf

7
バウマンが悪いのか翻訳が悪いのか文意が分かりにくかった。これを読んだからといって幸福になるわけではないし、幸福になるためにはどうすればよいのか分かるわけでもない。原題が"The Art of Life"であることからして内容は『幸福論』というタイトルからかなり離れている。人生論ではなく、あくまで社会学。ただし、扱う範囲は社会学に限らない。2013/10/29

金平糖

3
C+。2020/07/12

hayate

0
バウマンの言う「幸福」は、本当に個人に準拠するのみ。社会との関連はあまり見当たらないが、「幸福」を敷衍して社会に接続してしまうと、おそらく「最大多数の最大幸福」になってしまうことへの危惧だと考えられる。この本の論点である「他者に対する責務に基づく幸福はいかに実現しうるか?」については、むしろいかにして実現すればいいのかに社会学(バウマンも)は向き合うべきではないのか。そこになんらかの「価値」が入り込むことは否定できないが、バウマン自身「愛」という価値を持ち上げている以上、真摯に取り組むべきである。 2014/10/20

hideko

0
少し最も過ぎるかも?2014/05/05

へっぽこガエル

0
実質『不幸論』。読んでも幸せになれない。本書は消費社会において幸福を追求せざるを得ないことの不幸を論じるものである、的なことを解説で山田昌弘が書いているが、本質的には、「リキッド・モダニティ」としての現代というバウマン自身の社会観に沿って幸福を考えた、というのが基本的な枠組みなのだろう。液状化する社会の液状化する不確かな幸福…。そんなダークな記述に囲まれる中、36pあたりで時間をかけて他者と関わることによる「愛することの喜び」とか、ポジティブっぽいことも書いてある。その辺をもうちょっと詳しく聞きたかった。

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