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見ることの塩―パレスチナ・セルビア紀行

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  • サイズ B6判/ページ数 457p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784861820496
  • NDC分類 292.85
  • Cコード C0026

内容説明

救い無きテロルの連鎖、増幅する憎悪!荒廃した風土と人心を前に人は何をなしうるのか。現代のアポリアに凝然と佇む深い苦悩と思索の旅。

目次

第1部 イスラエル/パレスチナ(テルアヴィヴへの到着;ユダヤ人の定義不可能性;日常生活 ほか)
第2部 セルビア/コソヴォ(ベオグラードまで;理念の廃墟;敗戦国の街角 ほか)
第3部 見ることの塩(ブーレカを食べる人々;記憶の故障)

著者等紹介

四方田犬彦[ヨモタイヌヒコ]
1953年生まれ。東京大学で宗教学を、同大学院で比較文化比較文学を学ぶ。ソウルの建国大学、コロンビア大学、ボローニャ大学で客員教授、客員研究員を歴任したのち、現在は明治学院大学教授として映画史を講じている。『映画史への招待』でサントリー学芸賞を、『モロッコ流謫』で伊藤整文学賞と講談社エッセイ賞を受ける。2004年に文化庁文化交流使としてイスラエルとセルビア・モンテネグロに派遣された
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

空虚

14
①東欧系のアシュケナジーム、地中海沿岸諸国が出自のスファラディーム、ミズラヒーム(東方系)と蔑称呼される移民たち(例えばエチオピアからの大量の移民)。イスラエル社会を覆う階層構造と、ほとんど倒錯的なオリエンタリズム。エルサレムでジョギング中にアラブ人学生が、ハマスに「ユダヤ人」と間違われて殺害される。同じくミズラヒームの学生が「パレスチナ人」と誤解されて警官に射殺される。見分けのつかぬアラブ系ユダヤ人とパレスチナ人。イスラエルにおけるユダヤ人は誰であると一口に名指すことができぬように、2016/04/06

takao

2
ふむ2023/11/27

チエコ

2
イスラエルとセルビアの共通点。ブーレカを食べる。2016/01/10

rico

2
黒田先生の推薦、付属図書館で借りて読む。とても重く時間がかかったが、読んでよかった。「繰り返していうが、民族と宗教の違いが戦争の原因となったのではない。戦争によって引き起こされた異常な状況が、エスニックな自己同一性を人々に準備させたのである。」(p.419)2011/04/17

meet_spike

1
「異国を見たいという、わが飽くことのない欲望」 この本を読むまで僕の中にイスラエルもパレスチナもコソヴォという国も存在していなかった。 タイムリーなハマスの攻撃と本書で想像した出来事が重なって、心象に現れる廃墟とやるせなさ。 けれども一つの希望はある。食べ物と音楽は人を繋いでいたことの証だ。オスマントルコ帝国時代に三者三様の宗教や民族がお互いを憎悪し合うことはなかったが、独立と戦争が捉え方を変えてしまった。 僕らは「確固たるなにか」を求めすぎているのかもしれない。 つまり「私の見ることには 癒しがない」2021/05/17

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