内容説明
新視点が満載。カレンダー式でたどる戊辰戦争の最終局面。
目次
第1章 鷲ノ木上陸から、府知事の逃亡まで
第2章 松前藩軍が降伏して、徳川脱籍軍が蝦夷地を実効支配する
第3章 政府軍は逆上陸作戦を準備する
第4章 単艦敵港奇襲攻撃の壮挙
第5章 政府軍の乙部上陸から松前城奪還まで
第6章 矢不来と二股口の防衛ラインが崩壊する
第7章 箱館湾海戦と五稜郭の攻囲
著者等紹介
兵頭二十八[ヒョウドウニソハチ]
1960年、長野市生まれ。父は長野市消防局員だった。1982~1984年、陸上自衛隊(武山→上富良野→真駒内→上富良野)。1988年、神奈川大学英語英文科卒。1990年、東京工業大学・社会工学専攻修士。出版社社員などを経て、著述家に。2002年から函館市に住む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゴリポン先生
1
この本は、8ヶ月続いた函館戦争の推移を各資料を基に時系列に沿って述べたものです。「土方歳三名将説」に疑問を呈し、新政府軍の小銃弾の補給が一時的に滞っただけであるという仮説を示しています。函館周辺の地形図を用意して当時の地名を書き込みながら読み進めるとより理解が深まると思います。2022/06/16
かやは
1
防衛の唯一の切り札、軍艦「開陽」を松前藩が降伏する前に失ってしまい、早くも敗北を確信しただろう榎本武揚が、なぜ、自分が松前藩にやられたら嫌なこと(北海道内陸部でのゲリラ戦など)をこれから上陸してくる政府軍に対して実行してやろうといった大胆な戦略変更をしなかったのか(できなかったのか)。外交や戦略を考えるとはどういうことなのか。先の震災後、あるいは"尖閣前"を生きる者にとって示唆に富む一冊です。2012/06/07
椿
0
題名どおり、函館戦争を榎本艦隊、北海道へ向けて出航から五稜郭開城までを 一日単位でその日起こったことをまとめた一冊。 函館戦争をここまで詳しく書いた本はないだろう。 それどころが函館戦争の導き出した戦訓が現代の日本へいくつもの重要な教訓を導き出していることがよくわかる。 ぼくは、「米食へのこだわりが北海道開拓を遅らせた」ような話に、形は違えども 現代には現代の「米食へのこだわり」があるように思えました。2012/06/05