箱の設計―自由自在に「箱」を生み出す基本原理と技術

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  • サイズ B5判/ページ数 128p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784861009921
  • NDC分類 754.9
  • Cコード C3072

出版社内容情報

折りのテクニックと構造的パッケージングの体系的手法を、世界中の学生やデザイナーに教えてきた第一人者が伝授する、オリジナルの箱とパッケージをデザインする方法。

あなたは「箱」を“自分で”デザインできますか?

本書は、コピーして使えるテンプレートを提供するだけのパッケージ関連本とは全く異なります。デザイナーが既存のデザインをベースに箱やパッケージを制作するのではなく、それぞれ固有の用件にかなったオリジナルの立体形状を自ら作り出せるように導くものです。

順を追って論理的かつ丁寧に解説される、完璧な展開図のデザイン方法とその応用を身に付けることで、高い強度を持ち、実用的で、創造性豊かな箱・パッケージ・立体形状を自在に生み出せるようになります(実際に手を動かしながら理解を進めるために、展開図のダウンロードデータが用意されています)。

(「はじめに」から抜粋)
過去20年ほどにわたり、パッケージングの資料書籍が絶え間なく出版され、紙パックや小箱、トレーなどを幅広く網羅した何百もの“すぐに使える”テンプレート(いわゆる「展開図」)が紹介されてきた。これらのすばらしい書籍は出来合いのデザイン解決策を求める読者にとっては非常に役立つものかもしれない。しかし、どのように“カスタムメイド”のデザインでパッケージを作り出せるかは説明されていないために、まるで「新しいアイデアによるパッケージの創造は、パッケージング技術者のようなスペシャリストに委ねられるべきもの」と暗に言っているかのようだ。

しかし、それは違う。

私は1980 年代を通じて、平らな面と直線の辺を持ち、どのようなボリュームを持つ形状であっても包むことができる、最も強度のある一体型の展開図を作り出すためのシンプルな体系(「方程式」と言ってもいい)を開発した。これを最も有効な形に実用化したのが、本書で教授する構造的パッケージング(Structural Packaging)の体系である。

構造的パッケージングの体系的な手法は、これまでイギリス全土および国外の数多くのデザイン系大学で指導されてきた。またこの手法はプロのデザイナーグループによって学ばれる機会も多く、新しいパッケージ形状を生み出すのに活用されている。

本書では、この体系的な手法を紹介する。

これから示す手法は主に構造的パッケージング、すなわち箱やパッケージを制作するためのものだが、本書を通じて見えてくるとおり、正しく理解してもらえれば、立体デザインのその他の分野においても応用することが可能である。

その意味で、この本は構造的パッケージングに興味のある人だけでなく、プロダクトデザイナーや建築家、エンジニアや幾何学者といった、構造や形態に興味のある様々な人にとって有用だろう。

INTRODUCTION 
はじめに

1 BEFORE YOU START  
作業にとりかかる前の要点

 1-1 この本の使い方
 1-2 切り方と折り方
 1-3 ソフトウェアの利用
 1-4 用紙の選び方
 1-5 用語解説


2 HOW TO DESIGN THE PERFECT NET
完璧な展開図のデザイン

 強度を持ち、一体型で、それ自体で形状を保持できる、様々な多面体を作るための展開図のデザイン方法について解説する。

 2-1 Step1
 2-2 Step2
 2-3 Step3
 2-4 Step4
 2-5 Step5
 2-6 Step6
 2-7 Step7
 2-8 Step8
 2-9 Step9
 2-10 Step10
 2-11 Step11
 2-12 トラブルシューティング


3 SQUARE-CORNERED BOXES 
基本の角箱

 側面の寸法やフタの位置と向きが異なる基本的な角箱のデザイン例を10通り紹介する。

 3-1 どの展開図を選ぶか
 3-2 基本的な立方体の箱
 3-3 正四角柱の箱
 3-4 直方体の箱


4 DEFORMING A CUBE 
立方体のデフォルメ

 最も基本的な立方体の変形方法を紹介する。この章で学ぶ原則を理解すれば、驚くほど簡単に新しい形状を作り出すことができるようになる。

 4-1 面を削り取る
 4-2 稜線を削り取る
 4-3 角を削り取る
 4-4 稜線と稜線の間を引き伸ばす
 4-5 角と角の間を引き伸ばす
 4-6 向かい合う面をねじる
 4-7 ねじる:切子面によるバージョン
 4-8 面と面の間を押し縮める
 4-9 二重カーブ稜線
 4-10 一重カーブ稜線


5 COMMON CLOSURES 
箱を閉じる方法

 固定機能は、パッケージを強固に保持するために欠かせない重要な要素だ。ここではパッケージをしっかりと閉じるための一般的な4つの手法を紹介する。

 5-1 接着タブ
 5-2 クリック・ロック
 5-3 ベロ式ロック
 5-4 底ロック


6 CREATING WITH THE SYSTEM 
完璧な展開図から生まれる独創的な例

 パッケージとその他の目的に資する、独創的で自己保持できる形状の制作について、ここまでの章で見てきた方法の全てをまとめる。

 6-1 テーマとバリエーション
 6-2 独創的な参考例



How Do I Produce My Box?
どうやって自分の箱を製造するか

【著者紹介】
ポール・ジャクソンは、ペーパーアート&クラフトに関する本を30冊以上執筆しており、これまで、アメリカ、ドイツ、ベルギー、英国、カナダ、イスラエルなど、50以上の大学、150以上のカリキュラムで折りのテクニックを教えている。また、ナイキやシーメンスといった企業においても「折りのコンサルタント」として技術指導を行っている。

内容説明

デザイナー必携、あらゆる箱を生み出す究極の方程式。完璧な展開図が導く、美しく力強い箱のデザイン。高い強度を持ち、実用的で、創造性豊かな箱・パッケージ・立体形状を、あなた自身でデザインできるようになる一冊。

目次

1 作業にとりかかる前の要点
2 完璧な展開図のデザイン
3 基本の角箱
4 立方体のデフォルメ
5 箱を閉じる方法
6 完璧な展開図から生まれる独創的な例

著者等紹介

ジャクソン,ポール[ジャクソン,ポール] [Jackson,Paul]
ペーパーアート&クラフトに関する本を30冊以上執筆しており、これまで、アメリカ、ドイツ、ベルギー、英国、カナダ、イスラエルなど、50以上の大学、150以上のカリキュラムで折りのテクニックを教えている。また、ナイキやシーメンスといった企業においても「折りのコンサルタント」として技術指導を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんしん

4
「設計」と聞くとワクワクする。 この本は、立体を展開図にして厚紙に書き出し、切り出して、折って、のり付け不要で組み立てる全工程を解説している。 創造性あふれる作品の数々も載っていて、刺激的に面白かった。2016/06/14

2
小箱・パッケージングの手法論。カスタムメイドのデザインで独自のパッケージを作りだすのを目的としており、箱の展開図のテンプレートは載っているものの、固い雰囲気の辺を柔和で装飾的な曲線にするための精密な作図方法といった、体系的な手法に多くのページが割かれている。強度を持ち、一体型で、それ自体で形状を保持できる多面体の制作物は、緻密に作られた建築の趣きすら感じられ、建築学が構造的な基礎を徹底して学習することで、創造的なデザインへ応用する足掛かりとなっているように、パッケージデザインもまた同じなのだろう。2015/11/07

Y

1
まずは自分の作りたいものをマステで固定しながら立体にする。接する面に番号を振り分け、用紙の最小面積で制作でき 強度のある展開図を導き出す。初めは正確なコラージュから。2016/06/17

azu

0
(図書館)美しく綺麗な箱のデザインがたくさん載っている本。タブの概念を考えず闇雲に接着で作りがちだったのでタブをうまく活用していきたい。2020/10/30

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