健康不安と過剰医療の時代―医療化社会の正体を問う

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  • サイズ B6判/ページ数 331p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784860954901
  • NDC分類 498.021
  • Cコード C0047

内容説明

私たちに「健康不安」を抱かせる現代社会のからくりとはなにか。リスク管理の要求される社会では、個人の心身への関心が高まる。その構造の中で巧みな意識操作が行なわれ、健康不安も煽られている。その場合の「健康」とは実態ではなく記号化された何物かに過ぎない。我々の内なる「健康への意思」が何に由来するものかを見抜き、惑わされず流されずに対処して生き延びるための知恵。

目次

第1章 なぜ、診断被ばくの危険性が見過ごされているのか―原発事故よりも怖いCT検査
第2章 「虫歯予防にフッ素」はなぜ危険か―公表データを科学的に再検証して
第3章 「生活習慣病」の正体を探る―なぜ生活習慣病が病気の元にされたのか
第4章 「健診病」にならないためにはどうすべきか―細かな数値よりも自分の身体の感覚を大切に
第5章 なぜ、この国の医者は平気で患者を見捨てるのか―ムラ社会に支配された医療、そしてその改革への模索
第6章 精神医療の権力性とどう向き合うべきか―なぜ、「よりよい精神医療」ではなく「精神医療よりよい何か」をめざすべきなのか
第7章 健診/検診という商品はどう消費されているのか―パラメディカルの位置から見えてくる医療の実態
第8章 なぜ、スポーツクラブに通い続けるのか?―「不健康」というラベルに抗う人びとの調査から
終章 医療の過剰に巻き込まれないために―生き延びる知恵としての医療社会学の視点

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

忠犬大吉

2
広く喧伝されていることが、真実なのかどうか。 声が大きい人の意見を聞きいれるだけではなく、 必要な物は自分で選ばないとね2012/10/27

のんき

1
医師や社会学者などによる共著。血圧やコレステロールの基準値が昔と比べてシビアになっているなんて知らなかった。それじゃ検査して引っかかる人が増えるのも当たり前、医療費が膨らんでいくわけだ。病と健康の間にあるものについて、色々考えさせられた。 2012/09/02

メルセ・ひすい

1
15-160 世界一の診断被ばく国 がん検診に意味はない 虫歯予防にフッ素はなぜ危険か 生活習慣病の正体とは? 健康病にならないためにはどうするか なぜ、この国の医者は平気で患者を見捨てるのか 精神医療の権力性とどう向き合うか 健診/検診という商品はどう消費されているのか なぜ、スポーツクラブに通い続けるのか? 医療の過剰に巻き込まれないために   私たちに「健康不安」を抱かせる現代社会のからくりとは何か? ※2012/05/28

小野 光明 (著述業)

0
フクシマ以降、被爆医療の問題は意外な盲点に。医療費が増大する背景には確実に「健康不安」と「過剰医療」が存在する!2013/06/29

xiye

0
原発事故より怖いCT検査、虫歯予防にフッ素は危険、生活習慣病のレトリックなどここで記述されていることの一部は真実なのだろうが、政治家も役人もメディアも学会も悪い、日本はムラが社会を支配する構造で、ムラシステムがものを言わぬ国民をつくり上げてきたうんぬんと、かなり胡散臭さも感じる(取り上げられている論文も一般に認められているものなのかどうか、ムラがそれを排除しているということなのだが)。2012/12/09

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