走る人! - 鹿児島-青森30日間2300キロ激走日誌

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走る人! - 鹿児島-青森30日間2300キロ激走日誌

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  • サイズ B6判/ページ数 240p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784860691196
  • NDC分類 291.09
  • Cコード C0095

出版社内容情報

1.だれもやったことのないチャレンジの記録
鹿児島から青森まで、毎日平均80キロを走っていく人は今まで聞いたことがありません(「筋肉番付」というテレビ番組の企画で北海道から沖縄まで1カ月で走るというのがあったそうで、その企画は3人クリアしていますが、それは手厚いケア付きだったそうです。岡崎圭さんの場合はサポートなしの単独チャレンジです)。
思い立てば、だれもがやれる可能性のあるチャレンジを、決して特別ではない、一般的なスポーツマンが実現したところに、多くの人の共感を得られる要素があるのではないでしょうか。
2.人間の可能性を引き出す「哲学」にあふれています
著者が実行したのは、競技としての「ウルトラマラソン」ではなく、あくまでも自分自身の戦いのための挑戦です。道半ばでくじけそうになる自分自身を励まし、奮い立たせるために著者はさまざまなアイデア、発想を産み出し、実践します。それはこのチャレンジを成功させるためのものだけでなく、人が生きていくうえで活用できる「哲学」のようなものです。
3.読者は一緒に2300キロを走ることができます
日誌は走った道、食事を摂った食堂、泊まった宿泊施設など細かく記録されています。読んでいると、鹿児島から青森までのコースを一緒に走っているような気にさせてくれます。本書では、できるだけその感覚を伝えようと、横組みレイアウトにしています。
4.たくさんの人が応援しています
このチャレンジは携帯サイトの掲示板への書き込みだけでも何百人という人が参加しています。著者が知っている人もいれば知らない人も声援を送っています。
なかには一緒に走ったり、休憩所を設営してくれた人もいます。人間同士のふれあいが希薄になっているこの時期に、人のぬくもりを思い起こさせてくれるエピソードにあふれています。
掲示板に寄せられた応援メッセージの文面もかなりのスペースを割いて紹介しています。
5.不思議な魅力にあふれた著者
走る著者をさまざまな人がインターネットの掲示板を使って応援しました。著者とまったく面識のない人も、その応援に加わっています。このように著者の岡崎さんは応援したくなる不思議な魅力にあふれた青年です。前向きでユーモアのセンスと人への思いやりにあふれています。

▼スタート前日 私の身体の中で変化が起こった。クレチャレをやる時は毎回起こるのだが、心の奥の方で、何かが起こるのだ。みんなから力をもらうことで起こるのか、やらなければならない状況がこのような状態を生み出すのかは分からない。1つだけ言えるのは、いつもの自分ではなくなった。
「絶対やりとげてみせる」
▼なぜ日本縦断を「走る」必要があったのか? その大きな目的は、「自然と戦いたかった」というものだ。人間の意志の強さ、肉体の強さを証明したかった。化学兵器などを使わず、自然に勝ちたかった。
 最近、自然災害が多い。私は、新潟の地震や、舞鶴の台風による災害のボランティアに行ってきた。その時、自然の強さを改めて知った。連日マスメディアでも自然災害のことは大きく報じられた。自然は強く、人間は弱い、という評価をされてきた。
 しかし私はその評価を覆したかった。人間も強いんだ。自然に負けない強さを持っている。それを確かめたかった。
▼小さな約束を守れない奴は、大きな約束を守れるはずも無い。だからこの小さな約束は、どんな状況になろうと守りきろうと心に決め、土砂降りの中ひたすら走った。
 大声で大好きなブルーハーツを歌いながら走った。歌うことで体を温めた。歌うことで気持ちを盛り上げた。歌はすごい。この旅では何度も孤独から、痛みから、苦しみから救ってくれた。苦しい時こそ大声で大好きな歌を歌え。
▼今日は箱根を上りました。駅伝は待ってくれている誰かのために走るもの。今回1人なので、誰もいません。けどいいことを思いつきました。明日の自分にタスキをわたすのです。明日の自分のために、オレは走ります。


▼川は流れることにより凍らない。
人間も走り続けることにより凍らないのである。英語で言えば「走る」も「流れる」も同じRUNを使う。同じランナーだ。走り続ける限り、流れ続ける限り、寒さは敵ではないのだ。人間は強い。自然と同じくらい強い。ともに生きているのだから。
▼ラスト3キロは全力だった。今までで1番速かった気がする。1日目から29日目までの自分が、夜遅くまで走ってきてためた距離という貯金である。今までの自分が、がんばったから、30日目を走る私は余裕で走れている。けれど、ここでゆっくりと走っていては、今までの自分に申し訳ない。最後ゆっくり走るためにがんばったのではない。あくまでゴールするためにがんばったのだ。今の自分もゴールするために全力でがんばらなければならない。
▼人間は強い 人間は温かい そして、人間はちっぽけであった。これがこのチャレンジで学んだことであった。矛盾しているように見えるが、全て真実である。全て、経験を通じて学んだこと、感じたことであるから。 ちっぽけではあるが、強く、温かいのが人間だ。


単独日本縦断マラソンをやり遂げた若者の30日間の激走の記録です。そこから生まれた人間への賛歌です。走りながら浮かび上がってくる言葉は、人を励まし、希望を与え、人と人とのつながりの温かさを感じさせてくれます。
 読む人に勇気や元気、前向きに取り組む気持ち、そしてやさしさを与えてくれる本書を、特に10代から20代の若い人たちに読んでもらい、著者のポジティブで前向きな生き方を参考にしてほしいと思います。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぱるむ

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鹿児島→青森 2300キロを30日間(1日平均80km)で走る無謀なクレチャレ(クレージーチャレンジ)。彼の旅路の記録は、壮絶を物語っています。そして、人間は自分で限界を作っている という彼の言葉には、ひどく感銘を受けました。2013/08/10

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