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ワニブックス〈plus〉新書
防衛駐在官という任務―38度線の軍事インテリジェンス

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  • サイズ 新書判/ページ数 252p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784847060533
  • NDC分類 391.6
  • Cコード C0231

内容説明

かつては駐在武官と呼ばれ、在外公館に駐在し軍事関連の情報収集を行った軍人たち。外交官としての身分も持っていた彼らの活動は、日露戦争の勝利にも太平洋戦争の敗戦にも大きな影響を与える重要なものだった。じつは自衛隊は現在でも防衛駐在官とその名をかえ、軍事的なインテリジェンス業務にあたる自衛官を在外公館に派遣している。かつて、韓国に防衛駐在官として派遣された経験を持つ著者が、平和ボケした我々には思いもよらない防衛駐在官の任務の実態や求められる結果、さらには朝鮮半島の緊張の歴史と近未来までを明らかにする。

目次

序章 時事ネタでみる情報分析の具体的方法(朝鮮半島の地政学;金正恩体制のゆくえ;九州の離島防衛に関する一提言;離島防衛のための「“限界島”阻止作戦」―「長崎・五島キリスト教会巡礼の旅」と「九州離島屯田兵制度」)
第1章 防衛駐在官とは(防衛駐在官制度;情報活動における防衛駐在官の位置づけ;防衛駐在官への助走;韓国かエジプトか)
第2章 防衛駐在官の実務(赴任準備;私に課せられた情報任務;大使館における活動あれこれ)
第3章 防衛駐在官と軍事(韓国軍こぼれ話;陸上自衛隊と韓国陸軍;米韓軍事関係;韓国駐在武官団;韓ソ・韓中国交樹立)
第4章 防衛駐在官と情報(スパイ事件;防衛駐在官の体験を通じ考えたこと/防衛駐在官の資質;防衛駐在官の情報活動―その特性と限界;情報余話)

著者等紹介

福山隆[フクヤマタカシ]
1947年長崎県出身。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊幹部候補生として入隊。1990年外務省に出向、大韓民国防衛駐在官として朝鮮半島情勢のインテリジェンスに関わる。1993年、連隊長として地下鉄サリン事件の除染作戦を指揮。西部方面総監部幕僚長・陸将で2005年退官。ハーバード大学アジアセンター上級客員研究員を経て、現在はダイコー株式会社取締役専務・執行役員を務める傍ら執筆や講演を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かおりんご

32
やっと読み終わりました。先日彼が、「将来は防衛駐在官になりたい」とのたまっていて、そういやそんな本を買っていたなと思い、積ん読の山から引っ張り出してきました。なんだか大変そうなお仕事ですね。「週末はパーティーばかりだよ」と、言っていた意味が分かりました。彼の夢をサポートしてあげなきゃですね。そんな視点で読んだので、内容的には十分でした。インテリジェンス的な視点からだと、今一つですが。防衛駐在官の概要をつかむには、この本は役に立ちます。2014/05/06

ロッキーのパパ

16
防衛駐在官=駐在武官って儀礼的な存在だと思っていただんけど、情報収集に加えて外交官としての役割を果たす必要があるんだ。著者の韓国における体験が中心だけど、かえって一般論にならずその大変さを感じることができた。その他の著者の主張には必ずしも全面的に納得できるわけじゃないけど、日本国民がもっと防衛=軍事に関心を持つべきという点は同感だ。自衛官って影の存在みたいに思われているから、長年そうした境遇にいたうっ屈もあるんだろうな。2012/11/09

keiトモニ

7
公務員に偽装したのがホワイトで、なりすまして潜伏活動するのがブラック。すると中国駐日大使館の一等書記官スパイは、ブラック&ホワイトですね。しかし、あまり手の内を見せるのも如何かと…。まあ、自慢と予想の域を出ていませんから、全体は話半分にしても胡散臭い。駐在武官は公明正大に振舞い水心の交わりを深めるそうですが、諜報関係者に公明正大はないでしょう。日本が真に独立国家となるためには①憲法改正により②国軍の保有を明記③強力な諜報機関を創設、とあり当然ですが、それを言うなら福山大領さん、現役中に行動せよと言いたい。2013/04/23

toriarii

5
このタイミングで読んでよかったかも。 韓国に防衛駐在官として勤務していた著者が、鈴木宗男氏との 会話を通して、安全保障面からみた、日本にとっての朝鮮半島の重要性を 説明してくれる下りはとても纏まっていて、わかりやすい。 また、駐在官のお寒い現状を本書を通じて訴え、警鐘を鳴らしている。 個人的に韓国の日本に対する外交姿勢はとても不愉快だけど、 本書の解説を踏まえて考えると、日本政府として、それを支える日本国民としての 「妥当な落とし所」はどこなのか、ということを考えさせられる。2012/08/14

トラッキー

4
韓国軍は米軍の横暴に辟易としながら、でも北に対峙するには必要悪だからいやいや従ってるとか、むしろ韓国軍は政治的には犬猿の仲にある日本軍にシンパシーを感じてるとか、普通のメディアでは報じられないことが色々出てきて、目からウロコ。日本人だけが非常に能天気でおめでたいのではと心配になってしまう一冊。2017/06/14

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