内容説明
「死にたくなったら、いつでもいいから私に電話してきなさい」離婚、リストラ、ひきこもり、病気、いじめ、介護…増加の一途をたどる日本の自殺者数。生きることに疲れ、死を見つめる人々が、篠原住職に最後の救いを求め、携帯に手を伸ばす。今日も千葉県成田市・長寿院の電話は鳴りやまない。
目次
彼の後を追いたい
生きている実感がない
母を殺して私も死ぬ
死ぬのを手伝ってください
あなたはひとりじゃない
オレの人生は行き詰まった
部屋を出たくないわけじゃない
ボクのほうを向いてほしい
本当は別れたいんです
仕事がないから死にます〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スターリン
1
題名にビビっときたら読むべき2010/09/05
こっぺぱん
0
図書館でふと見かけてその場で一気読みした。ご住職さんみたいな人がもっと増えたら周りも少しだけ生きやすくなると思う。多くの人に自殺志願者や準ずる人たちへの接し方を知ってほしいし、周りの人たちとの関係や繋がり方を見直してほしい。私もまずは、親から。2015/03/22
M
0
自殺志願者を救済する活動をしている住職の著書。“住職”のイメージから、相談者に説法をして助ける姿を想像していました。実際は逆で、著者は相手の話を「とことん聞く」ことに重きを置いていました。2時間でも3時間でも聞いて、話をそのまま受け入れるのだそうです。説教や否定をしてはいけないと。そして口出しはせずに「相談者から先へ向かう言葉が出るまで待つ」。人は何かをきっかけに生きる力を見失っても、その心境を聞き入れてもらうだけで、立ち直れるのかもしれません。自分の存在を認めてくれる人が必要なのですね。2013/09/11