内容説明
「青色発光ダイオード」発明者が語るやりがいある「仕事」の見つけかた。「いい会社」に入るのではなく夢中になれる「仕事」につくために。
目次
第1章 「大好きなこと」はなんですか?
第2章 ぼくが研究にのめりこむまで
第3章 ぼくの研究者人生をかけた青色LED開発
第4章 どこまでも「夢」を追おう
第5章 LEDはどうして光るんだろう?
第6章 明るくかがやいているLEDの未来
第7章 理科系のためのハローワーク
第8章 アメリカからのメッセージ
最終章 研究者があこがれの「仕事」になる日
著者等紹介
中村修二[ナカムラシュウジ]
1954年愛媛県生まれ。カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授、工学博士。徳島大学大学院修士課程修了。93年高輝度青色発光ダイオード(LED)の開発に世界で初めて成功。95年青色半導体レーザーの室温発光に成功。これらの業績により、仁科記念賞(96年)、大河内記念賞(97年)、本田賞(00年)、朝日賞(01年)、武田賞(02年)、フランクリン・メダル賞(02年)を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろ☆
18
青色LEDの中村さん。なにくそ!っていう負けん気が強い!会社から与えられたテーマを真面目に研究し続けた10年。自分から積極的に難題に取り組んだ青色LEDとの比較。英文で論文を書くという証拠があったというのも、以前の他の開発みたいに、他者、会社の開発ということにならなかった。自分が作ったというのを、記録、アピールしないとダメなんだな。2014/11/21
さっちも
12
会社にとって良い事、それは、必ずしも会社員にとって良い事と重ならない。だから、雇われたまま生きるという事に不幸や苦痛を感じるのは自然なんだけど、自分の裁量でいきたい、自由を大切にしたいという意志と馬力が本人にどの程度備わっているのかでこの本の価値と面白さが、ちと変わる2023/03/27
Nobuko Hashimoto
7
青色LEDの開発でノーベル賞受賞という業績はゆるぎない事実だし、研究者の個性や努力を認める社会にしなくてはいけないという主張は理解できる。が、この著作は読み物としては物足りない。子ども(から大人まで)を対象とする本なのだから、もっと構成や文章表現を練り上げてほしかった。「日本はみな同じことを一斉に広く網羅的に学習させるがそれは無駄、好きなことを極めればいい」という主張に説得力を欠く。残念。2014/10/24
読書家目指すで
2
クソ頑固オヤジかっこいい2015/08/26
glyco
1
息子が図書館で借りた本。青色LEDを発明した中村修二さんの生い立ちや考えが自身によって易しい言葉で語られている。大学や入社当初では受身の性格であったことや、人の肩書にとらわれないイメージのあるアメリカでも名前の前にドクターがあるかないかで相当の差別があることが意外だった。社会のシステムに疑問を感じて自ら行動するか、黙って組織に従属するか。リスクはあるが自身の成長という観点では前者であることを心がけたい。自我をいかに持つか。2019/08/15