内容説明
イラクに米軍が侵攻して4年が経つ。しかし、イラクの反米武装抵抗は益々激化し、早々と勝利宣言をしたアメリカ軍の戦死者はその後も増え続け、無政府状態が続く。また、スンニ派とシーア派の宗教戦争も泥沼化し、イラクの現状は真に内戦状態にあり、人々は常に命の危険にさらされている。本書は、開戦前からイラクを見続けてきた国際的に著名なジャーナリストの現地レポートを集大成したものである。なぜ、ここまで悪化した状態になってしまったのか?すべての真実と答えがこの本にはある。
著者等紹介
コバーン,パトリック[コバーン,パトリック][Cockburn,Patrick]
1950年生まれ。アイルランド人ジャーナリスト。1979年から、『フィナンシャル・タイムズ』『インディペンデント』の特派員として、中東問題の取材を続ける。1991年の湾岸戦争では数少ない西側記者としてバグダッドに踏みとどまり、現地から報道を続けた。2003年に始まった「イラク戦争」でもイラク国内にとどまって、果敢な報道を続けている
大沼安史[オオヌマヤスシ]
1949年、仙台市生まれ。東北大学法学部卒。1971年、北海道新聞社入社、社会部記者、カイロ特派員、社会部デスク、論説委員を歴任し、1995年、中途退社。2006年4月より、東京医療保健大学特認教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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funuu
9
これほど変な「戦争」はなかった。2003年5月1日、ジョージ ブッシュ大統領が、戦闘は終わったと言ったとき、戦争はほとんど何も始まっていなかった。「アメリカの使命は達成された」と宣言したそのときに。ワシントンとロンドンが、戦争はまだ終わっていないことに気づくのに、それから数ヶ月、過ぎなければならなかった。戦争は実際のところ、まだ始まっばかりだった。そんなブッシュの戦争集結宣言から3年。米軍はこれまでも2万人もが死傷する犠牲を出しているが、その95%がバックダットの「陥落」以降のものである。2015/08/16
takao
3
ふむ2023/12/01
AZUKI
2
渾身の一冊。命がけの記事。読めて良かったです。2013/12/02
gurapo
1
ジャーナリストの視点から、イラク占領後の治安がどうなっているかを書いた本。2006年7月ぐらいまでの治安情勢を書いており、思った以上に悪いことがわかったので驚いた。度々でてくるアメリカ政府の話を知るにはボブ・ウッドワードの本を読むのがいいかもしれない。2010/09/28
メルセ・ひすい
1
8-53 9-02 赤157★5 中東報道では「インディペンデント」が抜けている。ブッシュが見たイラクの指導者たちは・・「とても、とても 変なヤツ!」 ストレンジ! と言ったとか?? 戦争ロビイストの勝利。米国の景気浮揚のために戦争は必須。確かに隣国のトルコ軍が入れば「サダム」より怖い! 頑強で居座って出てゆかない。歴史的にも前帝国(オスマン)の領土だった。 でも日本から見れば土耳古とはナカヨシ君ですから復興開発に日本企業の契約ゲットのためには有利かも・・・米国は当初から石油の確保が主目的。 2007/06/16