内容説明
先駆者・宇野弘蔵の恐慌論を吟味しつつ、マルクス資本論体系の内在的把握を試み、シュンペーターら近代経済学の成果をも大胆に取り入れ、新たな“恐慌論”の創出をめざす世界変革の書。
目次
「青年ヘーゲル派」としての最初期マルクスの世界観的出立
エルンスト・トーピッチュによる「上向の旅」における登攀法の不可能性の提示
トーピッチュによる「ドイツ観念論批判」の基本的な方法と性格
トーピッチュ所説に対する全面的反論―恐慌論の今日的課題に即しながら
ヘーゲル観念弁証法とマルクス唯物弁証法との異同―ヘーゲル思弁哲学体系における絶対弁証法の「再顛倒=再定立」問題の意義と核心
初期マルクスにおける『賃労働と資本』による恐慌論アプローチの画期的意義
「反動の時代」=ボナパルティズム治下での中期マルクスの理論的・実践的活動の意味
中期マルクスの『経済学批判要綱』における恐慌論の不在と価値論・貨幣論・資本論の深化の逆説
『剰余価値学説史』におけるはみ出しとしての恐慌論深化の『資本論』先行作業
資本家社会における価値増殖運動と周期的恐慌〔ほか〕
著者等紹介
いいだもも[イイダモモ]
飯田桃。1926年、東京生まれ。東大法学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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