内容説明
生きることは即興である。芸術と人生を「インプロヴィゼーション(即興)」としてとらえ、その真髄に迫る、芸術の哲学的解体新書。
目次
創造の源(インスピレーションと時の流れ;媒体 ほか)
作品と仕事(性とヴァイオリン;練習すること ほか)
妨げとそれを開くこと(子ども時代の終わり;悪循環 ほか)
果実(エロスと創造性;質 ほか)
著者等紹介
ナハマノヴィッチ,スティーヴン[ナハマノヴィッチ,スティーヴン] [Nachmanovitch,Stephen]
ヴァイオリニスト、作曲家、詩人、教師、コンピュータ・アーティスト。ハーヴァード大学で心理学と文学を学び、カリフォルニア大学サンタ・クルーズ校で「意識の歴史」で博士号を取得。即興ヴァイオリニストとして国際的に演奏活動をしている。ライヴ・コンサートと著述以外に、グラフィックとオリジナルの音楽を統合するヴィデオとコンピュータ・ソフトによるヴィジュアル・ミュージックも手掛けている
若尾裕[ワカオユウ]
1948年生まれ。即興演奏、作曲、臨床音楽学を中心に、ポスト現代音楽における音楽の探求がテーマ。神戸大学名誉特任教授及び広島大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koichiro Minematsu
45
No Life No Musicと言われる位、多くの人が音楽、音に触れています。そして癒される。不快に思うこともありますが。でも癒される。 癒される時は奏でる人がプロだからです。フリープレイしているからです。2022/09/23
かす実
7
「遊び」の精神に着目すれば、芸術を日常生活にまで拡張できるかもしれない!という気づきを得た。芸術と向き合う時、自己を忘れること・自己を捨てることが大切であるという考えは、禅の影響を強く受けているので日本人には感覚的にわかりやすいかもしれない。悩みの根源をバスターしてくれる革新的な思想を得たので個人的には大変ためになる読書だった。しかし創作をしたり芸術について深く考えることが少ない人にとっては、呆れるほど何を言っているのかわからない本だろうなと思う。これからも秘密のバイブルにしたい。入試までにあと2回は読む2018/08/09
qoop
6
インプロヴィゼーションのエッセンスを、邪念を捨てて高みを目指す自由な遊び心(意訳)とする著者。その定義をそのままに適用範囲を人生そのものへと広げることで、芸術と人生のつながりをスムーズに深めていこうとする試み。論旨は明快で筋道だっており、禅などの脱・西洋文化指向と即興演奏の相性の良さが確認できる。内容面での共感/疑問はさておき、助詞の誤用や気になる誤植が散見されるのは集中力を削ぐ。2017/07/23
Tenouji
6
これまた無駄に積読していたことを後悔。忘我の先にある創造性について、とても平易な言葉で解説してる。翻訳という理由もあるのか、内容の真偽性について少し疑問を持ってしまう雰囲気さえ出てしまってるが、想像力の源泉にあるものについて、これまで考えられてきたこと、西洋、東洋含め解説している。硬直した、どん詰まり感がある今に読むと、多くの問題の根がここにあるような気がするなぁ。2015/07/05
takao
1
ふむ2023/10/25