内容説明
歳をとればとるほど、病院のお世話になる頻度は高くなる。ところが、皮肉なことに、歳をとればとるほど病院や医者を信用できなくなる。残念だが、これが日本の老年医療の現実なのである。これはもう二〇年も変わっていない。どうすれば自分の親の世代、そして自分を含めた家族を守っていけるのかを考える。
目次
第1章 “老人の専門家”を自認する先生方への公開質問状―老年医学の貧困を糺す!
第2章 血圧や血糖値は「低ければいい」と思っていないか―危ない!老人には通用しない医学常識(医学モデルの限界―一つの病気が見つかっても、手放しでは喜べない!;喫煙と動脈硬化―「禁煙で動脈硬化を予防できる」のウソ ほか)
第3章 知らずにいると、治るものも治らない!―老人の“心”を蝕む危険なサイン(老人の心―老人の「心」が傷みやすい“三つの理由”;あわてず、うろたえず、安心感を与える ほか)
第4章 “早期発見”が、認知症状をますます悪くさせる!―医者も知らない認知症のウソ・ホント(早期発見の矛盾―認知症の“発見”は、遅ければ遅いほどいい;認知症タイプの混乱―必須になる「アルツハイマー型認知症」の知識 ほか)
第5章 医者・病院・クスリから介護まで、家族の心得集―老人を医者だけに任せられない!(医者のかかり方―“本人だけの名医”が存在する老年医療;クスリとのつきあい方―“いらないクスリ”を整理できる準備を! ほか)
著者等紹介
和田秀樹[ワダヒデキ]
1960年大阪市生まれ。85年東京大学医学部卒業。東京大学医学部付属病院精神神経科、老人科、神経内科にて研修。アメリカのカール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科などを経て、現在、川崎幸病院精神科顧問、国際医療福祉大学大学院教授、一橋大学経済学部非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック院長。緑鐵受験指導ゼミナール代表。2007年には劇映画の初監督作品『受験のシンデレラ』でモナコ国際映画祭最優秀作品賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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