内容説明
歴史的な意味をもつ2013参院選を徹底分析!なぜ自民党は大勝し共産党が躍進したのか、アメリカの世界戦略の変化と財界の圧力、改憲・軍事同盟強化、新自由主義・構造改革の新段階を示す社会保障制度改革…いま国民が知っておかなければならないこと。
目次
第1章 参院選の結果が示す日本政治の方向―二つの「対案」対決の時代(参院選の三つの特徴―二つの「対案」の台頭;自民党の圧勝の新たな特徴と要因;保守二大政党制の崩壊と保守多党制;共産党の躍進)
第2章 参院選後、安倍政権の政治は何をめざすか?(参院選後の新たな政治体制―安倍政権を取り巻く困難な環境;参院選後、安倍政権の改憲、軍事同盟強化の新戦略;参院選後、新自由主義改革は新段階へ―社会保障制度改革に焦点をあてて)
第3章 構造改革・改憲を阻み平和と福祉の実現をめざす国民的共同を(改憲・構造改革は阻むことができる;国民的共同をつくるために・その1―参院選が示した教訓;国民的共同をつくるために・その2―国民的共同づくりの三つの論点)
むすびに代えて―日本の進路をめぐる二つの道の対峙の時代
著者等紹介
渡辺治[ワタナベオサム]
一橋大学名誉教授、九条の会事務局、日本民主法律家協会理事長。1947年東京生まれ。東京大学法学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たけふじ
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13年参院選の直後に書かれた本。16年参院選直前ということでいまさらながら読んでみました。筆者が「阻止したい」と書いた安倍政権の野望が、文中で予想されたような大きな障害もなく達成されつつある。だからこそ、本書には安倍政権が今後何を狙っているのかが詰まっている。一方で、躍進を果たした共産党についても分析がなされている。自民、共産のいずれもが民主党政権への「対案」であったというのは興味深いと思った。民進党は今回の選挙でも対案を示せずにいる。感覚的に思う「さらなる凋落」が本書により論理的なものに変わった。2016/06/15
WaterDragon
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友人からいただきました。全体的に読みやすく良書だと思います。とりわけ13参院選の分析では、自民党と共産党が大勝あるいは躍進したわけだが、なぜ対極にある政党がそれぞれ伸びたのか、の分析が勉強になりました。おすすめの一冊です。2013/11/03