文藝時評大系 〈明治篇 第15巻(明治45年・〉

文藝時評大系 〈明治篇 第15巻(明治45年・〉

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  • サイズ A5判/ページ数 528p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784843316948
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C3391

出版社内容情報

わが国独自の文学批評のスタイル、「文藝時評」の全容を初めて集大成

【収録内容】
新年雑誌読後の感〔文藝〕(正宗白鳥)『読売新聞』明治45年1月7日/四十四年文界の事実『文章世界』明治45年1月/藤村氏の「家」(樗陰生)『中央公論』明治45年1月/一月の創作『劇と詩』明治45年2月/正月文壇評(本間久雄)『早稲田文学』明治45年2月/明治四十四年史 文学『太陽』明治45年2月/「黴」の批評(島崎藤村・正宗白鳥・森田草平・真山青果)『新潮』明治45年2月/二月文壇の重なる現象(時評記者)『文章世界』明治45年3月/二月の小説〔月旦〕(みわ生)『新小説』明治45年3月/二月の小説を読む(水野仙)『青鞜』明治45年3月/最近文壇〔二月中旬より三月中旬まで〕の記録(時評記者)『文章世界』明治45年4月/「家」を読む(弾正台)『新潮』明治45年4月/三月の小説(島田青峰)『ホトトギス』明治45年4月/四月文壇評(田中介二)『早稲田文学』明治45年5月/読んだものの評と最近雑想(らいてう)『青鞜』明治45年5月/長塚君の「土」〔国民文学欄〕(鈴木三重吉)『国民新聞』明治45年月25日/四月の小説と脚本『新公論』明治45年5月/「土」に就て〔月旦〕(夏目漱石)『新小説』明治45年6月/六月の創作『劇と詩』明治45年7月/七月の創作『劇と詩』大正元年8月/九月の小説『近代思想』大正元年10月/十一月文壇の批評(石坂養平)『帝国文学』大正元年12月/選ばれたる本年の芸術 小説及び戯曲の印象『劇と詩』大正元年12月/読んだだけ〔安成貞雄〕『近代思想』大正元年11月/十一月文壇の印象評(破天郎)『文章世界』大正元年12月/ほか

【本書の特色】
●同時代の小説・文藝評論・戯曲への現場批評である「文藝時評」を初めて集大成する。収録文は明治十年代末より昭和四十五年まで。「文藝時評」は、その時の「文壇」と密接な関係にある。文壇棲息者の生きいきとした注視と活動があってこそ、初めて同時代の現場批評が成立する。本大系には「文壇」の成立期から「文壇」と「文壇ジャーナリズム」が濃密な関係をもちえた昭和四十五(一九七〇)年までの「時評」を収める。諸機関の協力をいただき、できうるかぎり新聞、雑誌の初出原本を復刻収録する。

●「文藝時評」は、主として小説・文藝評論・戯曲を批評の対象としている。別に詩、短歌、俳句などを対象とした時評があるが、「特殊なスタイル」のものを除き割愛する。「特殊なスタイル」とは「最近の文学界」などの総題の下に「詩」を含む全ジャンルを評論したものを指す。これらは原則として全文収録する。

●明治篇、大正篇、昭和篇、全巻にわたって詳細な索引を付す。従来の作家・作品名索引にとどまらず、項目(たとえば「大逆事件」「関東大震災」、文学論争など)からも作品をたどることのできるよう工夫した。