文藝時評大系 〈明治篇 第11巻(明治41年)〉

文藝時評大系 〈明治篇 第11巻(明治41年)〉

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  • サイズ A5判/ページ数 410p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784843316900
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C3391

出版社内容情報

わが国独自の文学批評のスタイル、「文藝時評」の全容を初めて集大成

【収録内容】
文壇無駄話(徳田秋江)『読売新聞』1月12日/前月の小説〔彙報〕『趣味』1月/丁未文壇概観〔評論〕(樗陰生)『中央公論』1月/現実暴露の悲哀〔文藝時評〕(長谷川天渓)『太陽』1月/一月の小説壇(小栗風葉・柳川春葉・生田葵・生田長江・真山青果)『新潮』1月/新年の小説〔彙報〕『趣味』2月/小説月評(水野葉舟)『文章世界』2月/最近の小説壇〔新潮〕(徳田秋声・高浜虚子・草野柴二・小栗風葉)『新潮』2月/批評家の資格(青木健作)『ホトトギス』3月/新刊雑誌評『帝国文学』3月/小説月評(田山花袋)『文章世界』3月/最近の小説壇〔新潮〕(小栗風葉・片上天弦・与謝野晶子・柳川春葉・真山青果)『新潮』4月/巻末録 四月の雑誌小説『新声』5月/現実観と自然主義〔時文〕(後藤宙外)『新小説』5月/最近の小説及戯曲〔時評〕(夢曲)『帝国文学』5月/小説月評(片上天弦)『文章世界』5月/最近の小説壇(蒲原有明・相馬御風・小栗籌子・三島霜川)『新潮』6月/先月の小説界〔彙報〕(白雲子)『趣味』7月/創作界〔彙報〕『早稲田文学』7月/小説月評(長谷川天渓)『文章世界』7月/最近の回顧〔新潮〕(小山内薫・小栗風葉)『新潮』8月/九月の小説界(蟹生)『新文林』10月/十月の小説界〔彙報〕『趣味』11月/明治四十一年暮れむとす『新声』12月/最近の小説壇〔新潮〕(小山内薫・水野葉舟・三島霜川)『新潮』12月/新作月評(窪田空穂)『文章世界』12月/ほか

【本書の特色】
●同時代の小説・文藝評論・戯曲への現場批評である「文藝時評」を初めて集大成する。収録文は明治十年代末より昭和四十五年まで。「文藝時評」は、その時の「文壇」と密接な関係にある。文壇棲息者の生きいきとした注視と活動があってこそ、初めて同時代の現場批評が成立する。本大系には「文壇」の成立期から「文壇」と「文壇ジャーナリズム」が濃密な関係をもちえた昭和四十五(一九七〇)年までの「時評」を収める。諸機関の協力をいただき、できうるかぎり新聞、雑誌の初出原本を復刻収録する。

●「文藝時評」は、主として小説・文藝評論・戯曲を批評の対象としている。別に詩、短歌、俳句などを対象とした時評があるが、「特殊なスタイル」のものを除き割愛する。「特殊なスタイル」とは「最近の文学界」などの総題の下に「詩」を含む全ジャンルを評論したものを指す。これらは原則として全文収録する。

●明治篇、大正篇、昭和篇、全巻にわたって詳細な索引を付す。従来の作家・作品名索引にとどまらず、項目(たとえば「大逆事件」「関東大震災」、文学論争など)からも作品をたどることのできるよう工夫した。