文藝時評大系 〈明治篇 第3巻(明治30年~3〉

文藝時評大系 〈明治篇 第3巻(明治30年~3〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 442p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784843316825
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C3391

出版社内容情報

わが国独自の文学批評のスタイル、「文藝時評」の全容を初めて集大成

【収録内容】
金色夜叉、つき草〔漫評〕(禿木)『文学界』明治30年1月/雲中語(幸田露伴・斎藤緑雨・依田学海・森鴎外・饗庭篁村・尾崎紅葉・森田思軒)『めさまし草』明治30年1月/今日の評論〔雑録〕(上田敏)『新小説』明治30年7月/鴎外氏の新作〔時文〕(正太夫)『文藝倶楽部』明治30年9月/近頃の小説〔雑報〕『帝国文学』明治30年9月/創作界〔時文〕『文学界』明治30年10月/新刊批評『六合雑誌』明治30年10月/早稲田派の勃興〔時文〕『よしあし草』明治30年11月/悲惨なれ大々悲惨なれ〔小観〕『新声』明治30年12月/感のまにまに〔時文〕『新著月刊』明治30年12月/今後の小観〔小観〕『新声』明治31年2月/一月の創作界〔文学界〕(風雨楼主人)『世界之日本』明治31年2月/『新小説』の諸作〔時文小言〕(田岡嶺雲)『東京独立雑誌』明治31年6月/新小説〔新刊批評〕『六合雑誌』明治31年12月/文学美術漫評『ホトトギス』明治31年10月/小説界の新生面〔時文〕(後藤宙外)『新小説』明治31年10月/ほか

【本書の特色】
●同時代の小説・文藝評論・戯曲への現場批評である「文藝時評」を初めて集大成する。収録文は明治十年代末より昭和四十五年まで。「文藝時評」は、その時の「文壇」と密接な関係にある。文壇棲息者の生きいきとした注視と活動があってこそ、初めて同時代の現場批評が成立する。本大系には「文壇」の成立期から「文壇」と「文壇ジャーナリズム」が濃密な関係をもちえた昭和四十五(一九七〇)年までの「時評」を収める。諸機関の協力をいただき、できうるかぎり新聞、雑誌の初出原本を復刻収録する。

●「文藝時評」は、主として小説・文藝評論・戯曲を批評の対象としている。別に詩、短歌、俳句などを対象とした時評があるが、「特殊なスタイル」のものを除き割愛する。「特殊なスタイル」とは「最近の文学界」などの総題の下に「詩」を含む全ジャンルを評論したものを指す。これらは原則として全文収録する。

●明治篇、大正篇、昭和篇、全巻にわたって詳細な索引を付す。従来の作家・作品名索引にとどまらず、項目(たとえば「大逆事件」「関東大震災」、文学論争など)からも作品をたどることのできるよう工夫した。