内容説明
人の流れと国家の壁、その矛盾と緊張が露わにする国民国家の虚構性!日本にとって外国人労働者の存在はけっして新しい問題ではない。そうであればなおさら取り組みへのおくれは明瞭である…。多民族・多文化社会における共生はいかに可能か。
目次
序章 移民労働者と現代国家の変容
1章 日本における「外国人労働者」論議の諸問題―問われるマスコミの姿勢
2章 ドイツの外国人問題と国籍
3章 フランスにおけるイスラム系住民の同化と編入―〈同化イデオロギーの相対化〉という文脈のなかで
4章 メキシコ系「非合法」移民労働者とアメリカ国家―歴史的動態と1986年移民法改革
5章 コートジボワールの国民意識形成と移民労働者
6章 南アフリカにおける外国人労働者と人種隔離政策
7章 中東地域の国際労働移動と移民政策
8章 島嶼国フィジーにおける「国民統合」―「先住民」・「移民」と階層分化
終章 移民労働者問題と現代日本の国際関係認識