内容説明
世界中から多くの知的関心を寄せられてきたナショナリズム。これまでに書かれたあまたの文献をひも解き、それにまつわる、5W1H(いつ・どこで・だれが・なにを・なぜ・どう)を解き明かす。入門書にも最適な1冊。
目次
第1章 原初主義(ナチュラリズム;文化的原初主義(E.シルズ;C.ギアーツ;S.グロスビー) ほか)
第2章 エスノ・シンボリズム(「神話‐シンボル理論」―J.アームストロング;エスノ・シンボリズム―A.D.スミス ほか)
第3章 近代主義(イデオロギー的アプローチ(H.コーン;E.ケドゥーリ)
経済的アプローチ(E.ゲルナー;T.ネアン) ほか)
第4章 社会構成主義(社会構成主義―K.ガーゲン;想像の共同体―B.アンダーソン ほか)
終章 結論(ネーションとは何か;ナショナリズムとは何か ほか)
著者等紹介
原百年[ハラモモトシ]
1968年生まれ。オレゴン大学国際研究学部卒。ジョンズホプキンス大学・南京大学中美研究センター中国研究科課程修了、テキサス大学オースティン校大学院政治学研究科博士課程退学(政治学修士)。現在、山梨学院大学法学部政治行政学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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politics
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ナショナリズムには原初主義、エスノシンボリズム、近代主義などの様々な捉え方があり複雑だが、それを本書では大まかに纏めながら紹介してくれていて大変画期的だと感じた。そして著者は社会構成主義というナショナリズムの捉え方を支持しているとのことで、前三つの捉え方についての批判と社会構成主義からの再考が加えられている。ただ著者自身が支持する社会構成主義自体に対する批判的な反応が書かれていないのでその点は欲しいのではないかと感じた。また、著者は社会構成主義を中心にナショナリズムを捉えようとしているが2019/07/17