内容説明
学校に、宝物に、忘れられない記憶に…大切な何かにさよならを告げて旅立つ日は、誰にでも訪れる。別れは悲しいし、淋しい。だけどそれは、新たな旅立つ一歩なのだ―。そんな“卒業”をテーマに、青春小説の旗手たちが、さまざまな瞬間を切り取った物語集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
baboocon
26
表紙の多部未華子さんにひかれてジャケ買い。「卒業」というタイトルから学園物を想像していたら、そうではない方が多いとは(笑)一つの単語をキーワードとしていても、色々な切り口があるものだなと感心。「おしゃれ奴隷」や「さようならの雪」は家族の憎愛の心理描写にハッとさせられた。2013/04/10
じょんじょん
25
読メ友さんのレビューを拝見して、多部未華子さんの表紙にやられて、いわゆるジャケ買いです。図書館になかったので、amazonで購入。いろいろな作家さんの卒業テーマのアンソロジー。普通に想像する卒業とは違う卒業もたくさんあって、心に響く作品、まったく意味がわからなかった作品、混合ワクチンな作品集です。多部未華子さんのこの写真と「卒業」のキーワードで胸キュン作品オンパレードを想像していたのだけれど、その意味ではまったくちがってました。落語はないなあ^^お後がよろしいようで。2017/03/09
きいろ
24
卒業をテーマに。こうして読むと、人それぞれ いろいろなものから卒業しているのだね。私もきっと、今ある自分になるまでに いろいろ選択して 卒業してきたのだろう。“さようならの雪”で姉が言う「自分で選んだ道なんだから自信持ちなよ。そして自分で選んだんだから、ちゃんと責任を持つこと」って台詞が今の私にとても響いた。春は別れと出会いの季節。卒業も、何かから旅立つけれど 違う何かと出会うためには必要な段階で道は続いていく。2017/04/23
リップ
23
卒業が大きなテーマではあるもののその内容は様々で、作家さんの個性が出ている本でした。わかりやすい「卒業」の形もあれば、この作家さんは何からの卒業を書こうとしているんだろうと考えさせられる作品もありました。人は、いくつもの「卒業」を経て歳を取っていくんだなあ、何歳になっても「卒業」というプロセスは経験するんだなあと思いました。2014/05/10
アリス
15
今年卒業する身として共感できた本である。2024/03/11