消えた直木賞―男たちの足音編

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 487p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784840112925
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0093

内容説明

絶版や品切れにより、書店では買えない直木賞受賞作のなかから、アンケートで人気の5編を完全収録。「お金の神様」邱永漢の処女作「香港」など、男たちの生き様が熱かった昭和30~50年代の名作が蘇る。

著者等紹介

邱永漢[キュウエイカン]
大正13(1924)年3月28日、台湾台南市生まれ。日本統治下の台湾で育ち、戦後は台湾、香港にて銀行員、貿易商などを経験。昭和29(1954)年より日本に移住。東京大学経済学部卒業。昭和30年、第34回直木賞受賞。以後、経済評論家、経営コンサルタントとして活躍、“お金の神様”の異名も

南条範夫[ナンジョウノリオ]
本名・古賀英正。明治41(1908)年11月14日、東京都生まれ。東京帝国大学法学部・経済学部卒。東大で助手を務めたのち満鉄、三井本社に勤務し、戦後は国学院大学、中央大学で教鞭をとる。以来定年まで大学教授を務めた。一方で昭和26(1951)年「出べそ物語」で週刊朝日懸賞小説入選。昭和31年、第35回直木賞受賞。平成16(2004)年10月30日没

戸板康二[トイタヤスジ]
大正4(1915)年12月14日、東京生まれ。慶応義塾大学文学部卒。明治製菓宣伝部を経て、昭和19年、久保田万太郎のすすめで日本演劇社に入社し『日本演劇』編集長を務める。退社後は演劇評論家として活躍。昭和33年「車引殺人事件」を『宝石』に発表。昭和34年、第42回直木賞受賞。「ちょっといい話」など随筆でも人気を得た。平成5(1993)年1月23日没

三好徹[ミヨシトオル]
本名・河上雄三。昭和6(1931)年1月7日、東京生まれ。横浜高商(現・横浜国立大学経済学部)卒。大学卒業前に読売新聞社に入社、地方部、調査部、科学報道本部、『週刊読売』編集部を経て昭和41年退職。在職中の昭和34年「遠い声」で『文学界』新人賞次席。昭和42年、第20回日本推理作家協会賞および、第58回直木賞受賞

有明夏夫[アリアケナツオ]
本名・斎藤義和。昭和11(1936)年5月11日、大阪府生まれ。同志社大学工学部中退。町工場の工員、大企業の事務職などを経験した後、昭和47年「FL無宿のテーマ」で小説現代新人賞を受賞。昭和53年、第80回直木賞受賞。関西に居を構え、寡作ながら一作一作趣向を凝らした作品を発表した。平成14(2002)年12月17日没
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

95
直木賞】第34回邱永漢「香港」第35回南條範夫「燈台鬼」第42回戸板康二「團十郎切腹事件」第58回三好徹「聖少女」第80回有明夏夫「鯛を捜せ」(「大浪花諸人往来」より)。長編の掲載は無理だったとのこと。かーりるで調べ、愛知県に10図書館で所蔵。一番近所の図書館へ。2014/03/21

takaC

40
これも14年積んでましたが、読み応え十分。2019/08/25

ophiuchi

7
さすがに粒揃い。なかでも邱永漢「香港」が良かった。2016/04/21

田中峰和

6
直木賞受賞作品で入手困難とされる5作品を選び掲載。芥川賞と違って全集にまとめられることもないので、貴重な一冊かもしれない。「燈台鬼」はその残酷さが際立つが、主人公小野石根の短慮が招いた因果応報とも解釈できる。唐に朝貢する国々の序列で、新羅より下におかれることを承服できない石根の雑言。それに反発し恨みをもった新羅の使者が石根を襲う。20数年後、父を捜索するため遣唐使に加わった息子道麻呂と変わり果てた石根の再会。人間の燭台として燈台鬼に改造された残虐さに心が痛む。日韓のいがみあいは、根が深いことを痛感させる。2019/09/26

朱音

5
さすがに読み応えアリ。「香港」はかなり長めの中編、あとは中短編だが中身が濃い。「燈台鬼」「「團十郎切腹事件」は既読。「聖少女」はS42年にしてはイマドキな感覚もあり。「鯛をさがせ」大阪が舞台の捕り物帳は珍しいのでシリーズ探してみたい。2010/06/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/400456
  • ご注意事項