内容説明
絶版や品切れにより、書店では買えない直木賞受賞作のなかから、アンケートで人気の5編を完全収録。「お金の神様」邱永漢の処女作「香港」など、男たちの生き様が熱かった昭和30~50年代の名作が蘇る。
著者等紹介
邱永漢[キュウエイカン]
大正13(1924)年3月28日、台湾台南市生まれ。日本統治下の台湾で育ち、戦後は台湾、香港にて銀行員、貿易商などを経験。昭和29(1954)年より日本に移住。東京大学経済学部卒業。昭和30年、第34回直木賞受賞。以後、経済評論家、経営コンサルタントとして活躍、“お金の神様”の異名も
南条範夫[ナンジョウノリオ]
本名・古賀英正。明治41(1908)年11月14日、東京都生まれ。東京帝国大学法学部・経済学部卒。東大で助手を務めたのち満鉄、三井本社に勤務し、戦後は国学院大学、中央大学で教鞭をとる。以来定年まで大学教授を務めた。一方で昭和26(1951)年「出べそ物語」で週刊朝日懸賞小説入選。昭和31年、第35回直木賞受賞。平成16(2004)年10月30日没
戸板康二[トイタヤスジ]
大正4(1915)年12月14日、東京生まれ。慶応義塾大学文学部卒。明治製菓宣伝部を経て、昭和19年、久保田万太郎のすすめで日本演劇社に入社し『日本演劇』編集長を務める。退社後は演劇評論家として活躍。昭和33年「車引殺人事件」を『宝石』に発表。昭和34年、第42回直木賞受賞。「ちょっといい話」など随筆でも人気を得た。平成5(1993)年1月23日没
三好徹[ミヨシトオル]
本名・河上雄三。昭和6(1931)年1月7日、東京生まれ。横浜高商(現・横浜国立大学経済学部)卒。大学卒業前に読売新聞社に入社、地方部、調査部、科学報道本部、『週刊読売』編集部を経て昭和41年退職。在職中の昭和34年「遠い声」で『文学界』新人賞次席。昭和42年、第20回日本推理作家協会賞および、第58回直木賞受賞
有明夏夫[アリアケナツオ]
本名・斎藤義和。昭和11(1936)年5月11日、大阪府生まれ。同志社大学工学部中退。町工場の工員、大企業の事務職などを経験した後、昭和47年「FL無宿のテーマ」で小説現代新人賞を受賞。昭和53年、第80回直木賞受賞。関西に居を構え、寡作ながら一作一作趣向を凝らした作品を発表した。平成14(2002)年12月17日没
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