出版社内容情報
あらゆることに「やめどき」はある!
「家族も、家事も、面倒な人間関係も、イヤなら全部やめたらいいわよ」
内容説明
家族、人間関係、仕事、趣味…歳を重ねるごとに、人生の荷物をひとつずつ下ろす。ヨタヘロでもすっきり毎日を送るためのヒント。
目次
第1章 家族のやめどき(親のやめどき;妻のやめどき ほか)
第2章 人間関係のやめどき(クラス会のやめどき;悪口、恨みつらみのやめどき ほか)
第3章 社会のおりどき(仕事のやめどき;ゴミ当番のやめどき ほか)
第4章 自立のやめどき(料理のやめどき;蔵書のやめどき ほか)
第5章 人生のやめどき(薬のやめどき;人生のやめどき ほか)
著者等紹介
樋口恵子[ヒグチケイコ]
1932年東京生まれ。東京大学文学部卒業後、時事通信社、学研、キヤノン株式会社を経て、評論活動に入る。東京家政大学名誉教授。NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」理事長
上野千鶴子[ウエノチズコ]
1948年富山県生まれ。京都大学大学院修了、社会学博士。東京大学名誉教授。認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長。専門学校、短大、大学、大学院、社会人教育などの高等教育機関で40年間、教育と研究に従事。女性学・ジェンダー研究のパイオニア(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nyaoko
74
88歳の樋口さんは私の姑世代、73歳の上野さんは私の親世代です。しかし、お二人、なんとパワフルな事!そして、考え方も生き方も違っていて、「私はこうしてる」「え?私は違うわ」とハッキリ話している所がこれまでに読んだ対談本とは違って楽しむ事が出来ました。色々なやめどき、やはり長寿社会だからこそ考えるテーマ。何事においても、無理をしない、頑張らない、周りに押し付けない、…あれ?意外と私、もうやってるかも?(笑)でも、趣味のやめ時、読書からの卒業だけはしたくないなぁ!2021/05/13
とよぽん
54
これはビッグ対談! 「はじめに」で上野さんは「膝詰めで樋口さんのホンネを聞いてみたい、二度とない機会」と意気込む。様々なしがらみを捨てて自分らしく人生の終焉を迎えたい、という思いはお二人とも持っている。が、在宅か施設かというところで考えは異なった。食と住、墓、遺言など具体的な話にそれぞれの事情や意向が語られて興味深く読んだ。「おわりに」は、樋口さん。寛容と関心と感謝の3K・・・人をつなぐ有効な用具と述べ、今の心境に近い言葉として「名残惜しく候」と秀吉の遺言を引く。しんみりしてしまった。2020/11/22
kayo
27
学生時代初めてフェミニズムに触れたのは上野さんの著作でした。女性の変動を見守り活動されてきたお二人の歯に絹着せない物言いはキレが良くまだまだ壮健ですが、年齢的にはどちらも老年期。「死」に向かう道のりの様々なやめどきを対談でズバズバと語ります。自分はそこに近づきつつあるも、やめどきを見つけるにはしがらみが多すぎ悩ましく頭がクラクラします。やめどきを考えられるってある意味幸せなのかも。家族とははた迷惑の継承、それが苦となるか楽となるか…。長寿社会がはらむ問題は複雑で、家族だけでは解決出来ないのは実感中です。2021/06/06
のぶりん
23
「人生のやめどき」と言う、ドキッとする表題に惹かれて手に取った。でも、認知症になっても、ヨタヘロで介護が必要になっても「人生」はやめられません。その人の名前の「人生を降りる」かあ、言いえて妙だ。功成し遂げられた諸先輩方の認知症や延命治療でのトラブルの話は身につまされる。樋口さんの「老いの福袋」ほどインパクトは無かった。2022/04/03
katoyann
22
ざっくざらんに語り合った対談本。施設で暮らすか、在宅で暮らすかといった高齢者の居住形態や食事について色々と話し合っている。樋口さんは対談時が88歳で、コンサートに行くなど、割とお元気なご様子。調理をするのは難しいということで今は配達される弁当で過ごしているのだとか。上野さんはひと回り若いため、歩き回ることはできるが、本の処理などに困っているという。フェミニズムを楽しく学べるので良かった。上野さんの死生観良いな。亡くなったら散骨してもらうとか。あと、歴史に名を残そうとか一つも思ってないらしい。いさぎよし。2023/07/08