内容説明
世界はどのように始まったのか万物の起源を追う。長い歴史をさかのぼり人々や社会そのものにより繰り返し生み出され伝承されてきた神話。東アジア地域に残る声の神話を手がかりに神話伝承の実態を探る。
目次
序論 『古事記の起源を探る 創世神話』へのご招待
「創世神話」への招待(日本の民間伝承と創世神話;日本神話の原型に迫る―イ族「ネウォテイ」とワ族「スガンリ」を素材として;中国の創世史詩)
アジアの「創世神話」(奄美の創世神話―伝承と記憶・記録の神話世界;琉球の創世神話―竹富島の神話と祭祀伝承;韓国の創世神話―済州島の「初監祭・天地王本解」を中心に ほか)
「創世神話」の伝承資料(韓国の創世神話伝承資料;ワ族歴史神話“司崗里”の伝説;天をうるおす洪水の物語)
著者等紹介
工藤隆[クドウタカシ]
1942年生まれ。大東文化大学名誉教授
真下厚[マシモアツシ]
1948年生まれ。立命館大学文学部教授。博士(文学)
百田弥栄子[モモタヤエコ]
1944年生まれ。現在、中日文化研究所教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2023/03/03
Oltmk
2
古事記の創世神話の内容と韓国や中国各地の少数民族の伝承などを比較して古事記の起源を探っていく専門書。中国各地の少数民族の伝承自体が内容的に統一されておらず民族ではなく地域や場所によって神話の内容が変化するなど神話について知らなかった内容が多く存在しており、韓国の巫歌などを知るにはこの本が最適なのではないだろうか。日本ではあまりメジャーではない韓国の伝統などを知る事が出来るためそういった意味でこの専門書は神話を知りたい読者にオススメできる。2021/12/05