歴史の終わり〈上〉歴史の「終点」に立つ最後の人間 (〔新装新版〕)

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  • サイズ B6判/ページ数 332p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784837956563
  • NDC分類 209.7
  • Cコード C0030

内容説明

なぜ今一つの歴史が終わるのか!幻想のうちに崩壊した「自由の王国」。社会進歩のメカニズムと新しい歴史を創造させるエネルギーとは。現代史を総括する歴史的教訓。

目次

第1部 なぜいま一つの歴史が終わりを告げるのか―世界史における歴史的「大転換」とその内部構造(二十世紀がもたらした最大の「歴史的教訓」;「強国」の致命的弱点;あまりにも貧しすぎた「超大国」 ほか)
第2部 幻想のうちに崩壊した「自由の王国」―ヘーゲルの予言はなぜマルクスよりも正確だったのか(人間にとって「普遍的な歴史」とは何か;歴史に見る人間の「欲望」のメカニズム;歴史は決して「逆流」しない ほか)
第3部 歴史を前進させるエネルギー―「認知」を求める闘争と「優越願望」(はじめに「死を賭けた戦い」ありき;近代史に登場した「最初の人間」;共産主義がつきつけたファウスト的「交換条件」)

著者等紹介

フクヤマ,フランシス[フクヤマ,フランシス][Fukuyama,Francis]
1952年シカゴ市生まれ。日系三世。ハーバード大学で政治学博士。アメリカ国務省政策企画部次長、ワシントン・D・Cのランド研究所顧問を経て、ジョンズ・ホプキンズ大学教授

渡部昇一[ワタナベショウイチ]
上智大学名誉教授。深い学識と鋭い評論で知られる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェルナーの日記

64
著者フランシス・フクヤマ氏における歴史観を考察・思考した3部作の第1巻。著者いわく『歴史は繰り返されることがなく、常に一方向へのみ前進し終着点が存在する(この終着点はあくまで政治・社会的なのもので、決して世界の終末という意味ではない』というテーマを基に、“リベラリズム(自由主義)的な民主主義の世界”こそが人類の到達しうる終着点としている。2015/11/04

ヒロキです

19
フクヤマは理性と欲望を持つ人間にとって自由民主主義が人間の最後、つまり歴史の終わりへと達するという論拠を基に論を展開する。非常に意見がはっきりしていて痛快であった。 ジャンルとしては政治哲学に近く、ヘーゲルを中心としてマルクス、ルソー、ロックの考え方を引用しながら「歴史の終わり」について論じていく。 また共産主義の問題点、構造について述べ、共産主義の失敗からも自由民主主義の力を再度主張している。 非常に難しい話であり、ホッブズやヘーゲルの論を知ると更に理解は深められると思う。2020/05/05

34

11
これとおなじ話をいま誰かがしても、たぶん誰も反論しようとしない(阿呆らしくて)。ミネルヴァの梟は何度でも飛び立つのさ!2020/04/05

Ecriture

5
あまりにも有名で、内容も大体知っていると皆が思い込んでいるために、実際には手に取られることの少ない本がある。本書はその代表格である(笑)。ホッブズ・ロック・ヘーゲルの「最初の人間」論、コジェーブのヘーゲル読解、カントの進歩的歴史観などの哲学的議論を踏まえつつ、世界各国の民主化・自由化を網羅的に辿っていく壮大な試みがなされており、根本から体制を脅かす矛盾の考えられないリベラルな民主主義を歴史の終着点とみなす。ただし、それは全ての具体的な出来事や歴史が終わったことを意味しないところがポイント。2012/01/31

Mark X Japan

3
歴史の終わりから始まりますが、気が付くと哲学についての内容が続きます。すでに評価が定まりつつある本ですが、下巻まで読まないと判断出来ないです。☆:3.52016/07/17

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